「こんな思いをもう誰にもして欲しくない」

過去に2度認可保育園に全落ちし、絶望する度にそう思ってきました。

保活や子育てに悩むお父さんお母さんを助ける事は、私が区議になった理由そのものです。

現在も保活の要らない江東区を目指す当事者区議として、当選して以降無料の保活相談会を毎年実施しております。

10月9日(土)に去年に引き続きオンラインにて保活相談会を実施しました。

相談会でもお伝えしましたが、江東区の待機児童問題は地区によって状況が異なり、認可保育園の入園枠などの変動も地域ごとによって異なります。

本来であれば個々のご家庭のケースに対応するため対面かつ個別で相談会を実施したいところでしたが、オンラインの保活講習会では保育園申し込みの際のポイントや、江東区における全体的な現状と課題などをお伝えさせていただきました。

この江東区の保活の課題についてはより多くの方に知って頂きたく、資料をこのブログにて公表したいと思います。

江東区の待機児童4人名の正体について

江東区では待機児童数が年々減少傾向にあるとされています。

■待機児童数の推移(各年度4月1日の時点)

平成27年度 167名

平成28年度 277名

平成29年度 322名

平成30年度 76名

平成31年度 51名

令和2年度 14名

令和3年度   4名

■年齢別待機児童数(令和3年度・合計4名)

この待機児童数について毎年触れていますが、待機児童の定義は国によると「認可保育園に落ちた後にどこかしらの保育サービスを受ける」とカウントされません。

令和3年度については、コロナ禍の影響もあり0〜1歳児については育休延長により待機児童数が減った可能性が高いと推測します。

江東区が発表した4名の待機児童の数の裏には、「隠れ待機児童」並びに「保留児童」が多数存在している

と推測します。

令和3年度における保育園の需給率と今後の分析

例年通り、地区別の申込者数に対して自身で計算した地区別の募集人員を当てはめ、真の江東区の保育園の需給率を出しました。

その概要としては、

■令和2年度認可保育所等の入所申込者数は4,321人(前年比334人減)

→区内人口推移と比較しても、コロナ禍により保育園の利用申し込みを控える傾向にあったのではないかと推測

■転園希望者数は553人(前年比2人増)

→例年通りの需要

■区外からの申込者数は110人(※これは表に含まれない数です)(前年比165人減)

■令和2年4月1日時点の待機児童数は14名。そのうち4名が令和3年4月入所の再申し込みをしています

■令和3年度:認可保育園所等の募集人数と申込者数及び年齢別内訳の比率(地区は第一希望園所在地で集計)

地区別の状況分析

■白河地区

令和3年4月開所の新設園が3つできた事により、需給率は全年齢において若干増加傾向。私立幼稚園の多い地区である事からも、3,4,5歳児における認可保育園の需要は他地区と比べてそこまで高くはない。唯一の新設園は認証→認可への転換であることから、募集人数は殆ど変化がないと推測する。

■富岡地区

令和4年は0歳児、2歳児、3歳児の待機状況が悪化する見込みだが、令和4年4月開所新設園2つにより待機児童は多少緩和される。但し0歳児受け入れ枠は増えず、引き続き厳しい状況が推測される。

■小松橋地区

全ての年齢において申し込みが増加傾向。令和4年4月新設の認可園が3つあるが、0歳児の受け入れ数に変化はなく今後も0歳児での入園が厳しくなる見込み。

■東陽地区

過去に新設園での対応が間に合わなかった待機状態を引きずっているが、待機児童は緩和傾向にある。直近で大型マンションの設立もなく、令和4年4月に開設される新規の2園によって待機児童解消が期待できる。

■亀戸地区

0歳、1歳において定員割れが発生していたが、令和4年3月に入居が始まる大規模マンション内での受け入れ枠が足らず他園に影響する可能性が大きい。幼稚園も多い地区ではあるが、依然として3歳児の保育需要は高いままと推測する。

■豊洲地区

3歳児においては厳しい状況が続いているものの、全体的に改善傾向にある。ただし豊洲地区は有明・東雲と人口が急増している地区が含まれており、更に細かな分析が必要。

有明・豊洲地区においては流入人口増加が顕著である一方、新設園はブランズ豊洲タワー(※入居時期は2022年5月以降)併設の1園と枝川に新設される1園のみの対応となる。一次募集以降にも大きな動きが発生すると推測され、引き続き動向を確認する必要が有る。

■大島地区

新規園開設の予定がないものの、大島地区には認証保育園が6園あることから現状維持でも需要と供給のバランスが保たれると予測。

■砂町地区

来年度は3歳の申し込み数が増加する予測。新規園開設の予定がなく、全体的に認可保育園枠が充足している。

■南砂地区

他地区の状況に反して、来年度は4~5歳の申込数が増加するという予測。昨年に引き続き新規園開設の予定がなく、全体的に認可保育園枠が充足している。

以上となります。

待機児童という数字だけで見ると全体的に改善傾向にある江東区ですが、人口流入の多い豊洲地区においては特に厳しい状況が続くと思われます。

また、認可保育園の新規開設・運営には大変多くの税金が必要となる事からも、より効率的な保育園設置と年齢枠の弾力化が求められます。

保活は孤独な戦いと思われてしまうかもしれませんが、なんでも相談できる地元区議として、保活経験者として頼っていただけたらと思います。

引き続き保活でお悩みのご家庭は私まで相談をお寄せください。

連絡は aya.sannohe@gmail.com までお願いします。

さんのへあや

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