江東区で保活(子どもを保育園などに入れるために保護者が行う活動)でお悩みのパパママを助ける事は、私が区議になった理由そのものです。そのため、区議に当選してからも保活相談会を定期的に行っております。

そして先日の11月7日(土)、初めてのオンライン保活相談会を実施しました。

これまでは対面式で実施いたしましたが、今年は3密を避けるためにオンラインでの実施となりました。

相談会でもお伝えしましたが、江東区の待機児童問題は地区によって状況が異なり、認可保育園の入園枠などの変動も地域ごとによって異なります。

そのため保活は個々のご家庭のケースで全く条件が異なります。それに対応するため対面かつ個別で、各ご家庭の状況やお悩みを丁寧に聞く相談会を実施していました。

今回も保育園申し込みの際のポイントや、江東区における全体的な現状と課題などをお伝えさせていただきました。

この江東区の保活の課題についてはより多くの方に知って頂きたく、資料をこのブログにて公表したいと思います。

江東区の待機児童14人名の正体について

江東区では待機児童数が年々減少傾向にあるとされています。

■待機児童数の推移(各年度4月1日の時点)

平成27年度 167名

平成28年度 277名

平成29年度 322名

平成30年度 76名

平成31年度 51名

令和2年度 14名

そして、待機児童を年齢別に見ると0~2歳に集中しています。

■年齢別待機児童数(令和2年度・合計14名)

0歳 5名

1歳 8名

2歳 1名

0~2歳児であれば、企業によっては希望する保育園に入れない事を理由に育児休業期間を延長できたりするためと思われます。

しかし日本一保活が厳しいとも言われる東京都内です。このブログを読んでいる皆様も「あの江東区の待機児童が14名な訳ない!」と思われているのではないでしょうか。

これは待機児童の定義にそもそも問題が有るのです。このおかしさは、議員になる以前にブログでも触れさせていただきました。

保育園問題の捉え方に異議あり!厚生委員会を傍聴して参りました。

国の「待機児童」の定義は、認可保育園に落ちた後にどこかしらの保育サービスを受けるとカウントされません。つまり本当は認可保育園に入りたいけれど、あきらめて認可外保育園に通わせたり、ベビシッターなどの制度を利用した児童はカウントされないのです。

江東区が発表した待機児童の数の裏には、「隠れ待機児童」並びに「保留児童」が多数存在していると推測します。

令和2年度における保育園の需給率と今後の分析

そのため私は地区別の申込者数に対して自身で計算した地区別の募集人員を当てはめ、真の江東区の保育園の需給率を出しました。

その概要としては、

・令和2年度認可保育所等の入所申込者数は4,655人

・転園希望者数は551人

・区外からの申込者数は275人(※これは表に含まれない数です)

・平成31年4月1日時点の待機児童数は51名。そのうち37名が令和2年4月入所の再申し込みをしています

■令和2年度:認可保育園所等の募集人数と申込者数及び年齢別内訳の比率(地区は第一希望園所在地で集計)

地区別の状況分析

■白河地区

0~1歳の申し込み数が増加傾向、2歳は申し込み数が半減、3~4歳は減少傾向。0歳児の待機状態が続くが、1歳児以降は令和3年4月開所の新設園が3つあり待機児童数が緩和される見込み。

■富岡地区

1歳の申し込みが増加傾向。令和3年は2歳児の待機状況が悪化するが、令和3年4月新設園1つにより待機児童が多少緩和される見込み。

■小松橋地区

全ての年齢において申し込みが増加傾向。令和3年4月新設の認可園が1つあるが、保育園の受給率は依然として低い。

■東陽地区

全体で見ると申し込みが微増、過去に新設園での対応が間に合わなかった現在2・3歳児の待機状態を引きずっている。令和3年4月は木場に新設園が開設されるが、建設予定候補地付近においてファミリー向け住宅の新設が無い為現存の待機状態が緩和される見込み。

■亀戸地区

全体の申し込み年齢において横ばいか微減傾向。新設園は無いものの、令和4年3月に入居が始まる大規模なマンション構築計画もあり今後の待機児童状況が悪化が懸念される。

■豊洲地区

全体的に微増だが3歳児の申し込みが急増。令和3年度は他区と比べても珍しく4歳児の待機が悪化する可能性があるが、豊洲地区は有明・東雲と人口が急増している地区が含まれており、更に細かな分析が必要。

なお特に有明地区においてはファミリー向けマンションの建設に対し令和3年4月開設の新規園は1つとなっており、待機状態悪化が懸念される。

■大島地区

全ての年齢において申し込みが減少傾向。新規園開設の予定がないものの、現状維持でも需要と供給のバランスが保たれている。

■砂町地区

2・3・4・5歳の申込数が激減。0歳は横ばい、1歳は増加傾向。新規園開設の予定がなく、全体的に認可保育園枠が充足している。

■南砂地区

1・2歳の申込数が増加、それ以外は減少傾向。新規園開設の予定がなく、全体的に認可保育園枠が充足している。

以上となります。

保活の成否は本当に受験や就職活動と同じくらい、各ご家庭にとって大事な事です。私自身、息子が認可保育園に入れない苦労を体験していますので、その点は誰よりも理解しているつもりです。

また、認可保育園の新規開設・運営には大変多くの税金が必要となる事も重々承知しております。

私の理想は、保活が要らない江東区を実現する事です。子どもを安心して生み育てられる社会の基盤には、当たり前に子どもを預けられ保護者が経済的にも自立できる環境が必要です。

行政としても効率良く、かつ効果的に待機児童問題を解決していく義務があります。

そのために私も日々全力を尽くしていますが、現時点では認可保育園に入るためには保活が必要な状況です。その現実の中で少しでも江東区民の負担を減らすために、こういう相談会やブログでの情報発信など、出来る事は何でもサポートさせて頂く所存です。

江東区民で保活でお悩みのご家庭は、遠慮なく私まで相談をお寄せください。

連絡は aya.sannohe@gmail.com までお願いします。

さんのへあや

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