はじめに
先のご案内の通り、改選後初となる一般質問を2023年6月8日(木)に行いました。
インターネット中継でご覧になっていた方はご存知かと思いますが、答弁において不誠実な対応をされてしまい、どの様に区民の皆様に説明するべきかと思い悩み、ご報告が遅くなってしまいました。
結論から申し上げますと、区長の掲げる公約について質疑をしているのに、再質問をしても区長が答弁拒否をするという事態が起こりました。 これには与党区議からも苦言が呈されるほどで「なぜ自分の公約に関する事を、他の部長に答えさせるのかが理解できない。」と言われました。(因みに私よりも先に質疑・再質問をした自民党区議に対しても同様の“答弁逃げ”の対応をしていました。)
文字数の関係で早口ではありますが、質疑の様子が動画アーカイブにて公開されておりますので是非こちらも併せてご確認頂けますと幸いです。
また、以下の質疑と回答は読みやすさを考慮し一問一答形式で表示させて頂きます。(江東区側の回答を四角く囲って表記しております。)
議事録がまだ公表されておらず、聞き取った内容と議事録の内容が少し異なる可能性がありますので、その点は予めご了承ください。
令和5年度 一般質問 質疑と回答 全文
江東・自由を守る会 さんのへ あやです。大綱4点につき質疑をさせて頂きます。
子育て・教育施策、江東区版こうのとりのゆりかご、以下赤ちゃんポストについて伺います。
医療法人社団が江東区において産婦人科医院を開業し、赤ちゃんポストを併設する計画であることが報道されました。また、同医療法人の理事長は、江東区長選では赤ちゃんポスト設置を賛同する候補を支援すると公表した後に、公約に「赤ちゃんポスト構想全面バックアップ」を掲げられた木村区長が当選されました。ついては、江東区として同医療法人と連携を図っているのか、公約に掲げるに至った経緯も含めた現時点までの状況をお示しください。
木村区長:さんのへあや議員のご質問にお答えします。はじめに、子育て教育施策のご質問のうち、江東区版こうのとりのゆりかごについてです。まず設置を表明している医療法人との状況については、現時点では区との具体的な協議には至っておりませんが、今後協議の場を設けたいと考えております。
赤ちゃんポストのネーミングを募集するホームページ上には「赤ちゃんの虐待死がゼロになる世の中に」と謳われています。厚労省は0歳児の虐待死の統計をとっていますが、赤ちゃんポストが熊本に設置されて10年が経過した今現在に至るまで残念ながら虐待死は減っていません。慈恵病院の蓮田理事長はインタビューの中で「ゆりかごだけでは赤ちゃんの遺棄事件はなくならない 」として、予期せぬ妊娠をした人と繋がる為の相談窓口や病院で安全に出産してもらう為の内密出産制度の確立及び特定妊婦への相談事業に長年力をいれています。しかしながら、江東区に赤ちゃんポストを設置する際、当該医療法人は相談支援事業は外部委託する旨が今年2月に新聞報道されました。
2016年「日本こども縁組協会」が設置されるも、立ち上げ法人であった「ベビーライフ」が海外養親から計2億円を受領、百人以上の赤ちゃんが海外に渡った後に突如廃業しました。
赤ちゃんのゆくえも、安否も未だ都において調査中です。長年地域で相談支援を取り組まれてきた法人や行政組織ではなく、一民間事業に大切な子ども達の命を託すという昨今の流れに危機感を募らせております。
昨年江東区で発生したあっせん収賄事件は議員サイドから理事者へ情報提供を求めるような断れない力関係で発生したとも指摘をされています。実際に多くの贈収賄では力関係に負けて理事者が加害者になってしまう事案も散見されてきました。
よもや、区長というお立場から特定の法人を想定してあらかじめ赤ちゃんポスト事業を始め、あらゆる補助・委託事業等、外部事業者を想定してとりはからうよう理事者に強制することは、あってはならないと思慮致しますがいかがでしょうか。江東区長として、特定の法人ありきで事業を想定することは、行政の公正公明に反するものです。最も重要な、悩む特定妊婦への相談支援のあり方、どこが担うのかを含めて、区長の見解を伺います。
木村区長:次に特定妊婦への支援についてです。特定妊婦については従来より地域の担当保健師が相談を受け支援しており、早期に医療や福祉につなげております。今後も様々な関係機関と連携しながら、認識期からの相談体制の強化と共に、母子保健・児童福祉部門が強固に連携し、母と子を支えてまいります。
また、「赤ちゃんポスト全面バックアップ」と掲げておられますが、赤ちゃんポストが設置されたら行政は「バック」ではなく、「フロント」に立たされます。江東区として、一時保護、身元探し、身元が不明なら棄児として戸籍を作成、子どもの本籍地や姓名を決定、施設への措置などが求められます。また身元不明の子供は健康保険に入ることができないため、医療費は全額自治体負担となります。赤ちゃんポスト預けられたお子さんに対する医療費を含む予算措置、自治体の負担をどの様に計画しているのか、区長の見解を伺います。
木村区長:次に、ゆりかごに預け入れられた子供に対する医療費等の自治体の負担についてです。社会的養護の元で暮らす児童については、都道府県等が措置費を支弁し、その生活を支えていく事となります。現在の措置権者でる東京都と連携するとともに、区児童相談所開設も見据え、今後の区の負担について研究してまいります。
国連子どもの権利委員会は、子どもの出自を知る権利等が侵害されていること等を理由に、赤ちゃんポストは子どもの権利条約違反だと明言しています。
2009年にドイツで行われた赤ちゃんポスト及び匿名出産に関する倫理審議会の見解では、「この間10年にわたる経験からして、匿名による子供の委託の諸制度の有効性を確証するに至っていない。逆に、自ら新生児を殺害あるいは遺棄する危険のある女性たちは、これらの諸制度を利用しない」と指摘されています。こうした世界における評価や、ドイツでの議論、慈恵病院での検証報告について、区長は確認をされているのでしょうか。赤ちゃんの命を救うという大義名分に対しては誰も批判することはできません。
しかし、その大義名分や聞こえの良い政策の裏で、ベビーライフ事件など、多くの子ども達の人権が、お金儲けに利用され、政治的に消費され、蔑ろにされてきました。
単純な賛否ではなく、これは子どもの権利という視点で考えるべきテーマであります。子どもの権利条約違反とされていることを、公約として政策に掲げられている区長として、徹底的に精査されていると思料いたしますので、検証報告を受けた所見、現行の赤ちゃんポスト事業にかかる課題、子どもの出自を知る権利等への考え方を伺います。
木村区長:次に、こうのとりのゆりかごの様々な課題についてです。ご指摘の通り、検討すべき課題があることは、区としても認識しております。しかし、小さな命をどう救えるか、孤立する母親をどう救えるか、行政として、母子に寄り添いながら支援していくことが重要であり、種々の課題解決に向けて、東京都をはじめ、様々な関係機関と合意形成を図るよう、着実に検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、子どもの人権・権利を守る取り組みについて伺います。
今年の4月より「子ども基本法」が、東京都では令和3年4月に「東京都こども基本条例」が施行されています。こうした法律や都条例では基礎自治体と連携と規定しており、赤ちゃんポストを設置するというのであればなおさら、江東区として条例を作らない理由はありません。
関係する法律や都条例に加えて、江東区独自の課題を盛り込むことが可能となることから、策定にあたっては地域の子どもの意見を反映させるプロセスが重要となります。先述した赤ちゃんポストとも深い関係性であることから、どのように江東区の子どもの人権・権利を守るのか、区長としての見解と独自条例を制定する等、重要視する点について再度確認させて頂きます。
木村区長:次に、子どもの人権・権利を守る取り組みについてお答えします。こどもの権利条例の制定についてですが、これからの江東区を担うすべてのこどもの権利を保障するため、条例の制定について検討を開始いたしました。制定にあたっては、こどもの意見を聞く等のプロセスを重視し、取り組みを検討してまいります。
また、子どもの人権を守るという視点から、いじめ対策について伺います。これまで、江東区ではブリッジスクールの整備など、いじめの被害にあった児童生徒が安心して日常を過ごす為の環境整備が進められてきました。一方で、いじめの加害者が居なければ、本当は学校に通いたいという声が多数寄せられています。いじめ加害者に対する現状の対応、課題、課題にむけて何等か解決策をとっているのか、伺います。
阪府屋川市では2019年に市長直轄の部署に、いじめ問題に対応する「監査課」を設置、同年には「子ども達をいじめから守る為の条例」が制定されました。これにより、いじめやその恐れがあるときには、教育委員会を通さずに監察課が調査や支援、対応、勧告を行う事ができるとされています。江東区において、こうした監察課の様な対応窓口の設置や条例制定を強く要望します。
木村区長:次に、いじめ加害者に対する取り組みについてです。いじめについては、被害者保護が最優先であり、被害者の思いに寄り添いながら対応を行なっております。加害者へは指導を行い、被害者との関係修復を図り、いじめが二度と行われないよう、いじめの解消に向けた取り組みを行なっております。また、本区では、個々の事案に応じてスクールロイヤーに相談するとともに、関係機関とも連携を図り、別室指導を含め加害者に適切に対応しており、被害者が安心して登校できる環境づくりに引き続き取り組んでまいります。なお、その他のご質問につきましては、所管部長が答弁いたします。
次に、福祉施策のうち、総合的な相談窓口の設置について伺います。
ソーシャルワーカーとして、区民の皆さまから様々なご相談が寄せられる中で、その内容が非常に多様化、複雑化していると感じています。こうした背景のある区民にとっては、行政へ相談する事自体のハードルが高く、どこの窓口に相談して良いかわからないという声も頂戴します。江東区として、母子福祉、障害者福祉、高齢者福祉など、多職種の専門職が連携してワンストップで相談支援に取り組むことができる相談窓口の設置を求めます。また、ヤングケアラー、8050問題、老障介護など、多世代に対する複雑化した相談について江東区庁内で各部署を横断的にどの様に対応されるのか伺います。
武越福祉部長:次に福祉施策についてのご質問にお答えします。
まず、総合的な相談窓口の設置についてですが、本区には、区役所をはじめ、長寿応援サポートセンターや、子ども家庭支援センターなど、さまざまな窓口を設置しており、弁護士、税理士、司法書士等専門家による相談会についても定期的に開催しているところです。また、地域で気軽に相談できる場として、社会福祉協議会による社協カフェなどを開催しています。現時点においては、相談窓口でのSNSの活用や、情報共有の検討など、連携の強化を図るとともに、周知の充実に務めて参ります。次に、複雑化した相談への庁内の対応についてですが、ご指摘の、ヤングケアラーや、8050問題など、近年、複合複雑化したさまざまな課題が顕在化しており、1つの部署で解決することが困難なケースも増えてきております。問題の解決にあたっては、個別のケース事に支援内容が異なる事から、区では、要保護対策地域協議会や、庁内福祉連絡会議など、関係各課が協議する枠組みを活用し、ケース毎に庁内で連携した対応を図っております。また、併せて地域の関係機関とも緊密に連携しながら、きめ細やかに対応しているところです。
今後とも、制度の狭間で、困難を抱えている方々に対して、支援の手が届くよう、庁内および地域の連携を強化しております。
次に、障害者スポーツ支援について伺います。江東区が実施した令和4年度 江東区障害者実態調査のうち、障害者スポーツに関する項目の中で、取り組みたいと思ったスポーツについて「水泳」が最も多い12.4%、また、障害児調査でも「水泳」が39%と最も高い結果となりました。この結果を踏まえて、江東区として障害(児)者のスポーツ参加をどの様に促しているか、区内施設において、どのような合理的配慮がなされているか、当時者への周知等も含めその支援内容について伺います。具体的には、区立プールにおいては、障害者1人に対して補助員1名のみが認められており、コースの両端に補助員が2名必要となる視覚障害者は使用できないルール運用になっていることから、施設面のみならず弾力運用で実現できるはずのソフト面における対応改善を強く要望します。
武越福祉部長:次に、障害者スポーツ支援についてです。
まず、障害児者のスポーツ参加の促進についてですが、スポーツセンターでは、障害児者向けの水泳やエアロビクスの教室を開催しているほか、福祉施設に障害者スポーツ指導員を派遣するなど障害のある方に対するスポーツの機会の提供に取り組んでおります。次に運営面での課題についてです。障害児者及び一般利用者の安全性や利用環境の確保のために、運営上一定の制約を設けておりますが そうした ルールが障害のある方のスポーツ参加を妨げる要因の一つとなっていると考えております。このため、現在健康スポーツ公社において 障害の特性や程度に合わせた 対応策の検討を進めており 今後さらなる改善を図ってまいります。また、夢の島競技場では障害のある方専用の利用時間帯を設定するなど安心して スポーツができる機会の確保に努めており、今後さらなる拡充を検討してまいります。併せて、パラスポーツ体験会や広報などにより区民の障害者スポーツに対する理解啓発にも取り組み、障害の有無に関わらず、誰もがスポーツに親しめる地域社会の形成に取り組んで参ります。
次に、行財政改革のうち不正癒着根絶に向けた取り組みについて伺います。
先月行われたあっせん収賄事件に関する公判において、江東区元経理課長は、少なくとも2016年以降から複数の入札参加業者と談合をしていた、2020年度には区議会議員十数名から特定業者を入札の指名業者に推薦する働きかけがあったと証言され新聞報道になりました。しかしながら、その公判後に実施された区長会見では、先述した事件に関する職員の処分を含め、再調査は行わないと回答されています。なぜ再調査を行わないのか、クリーンで開かれた区政をめざす区長、理由をお示しください。議員を対象に実施したアンケート調査では、匿名にも関わらず答えない不誠実な議員がいるため、行政側から積極的に明らかにしていく必要性があります。収賄事件の再検証をして、議員、区長を含む行政職員、事業者の癒着を徹底的に調べ、職員意識を高め再発防止を強く求めます。
綾部総務部長:次に行財政改革についてのご質問にお答えします。
まず、不正癒着根絶に向けた取り組みについてですが、昨年7月に発生したあっせん収賄事件をうけ、区では8月に江東区契約にかかる不正等防止検討委員会を早急に立ち上げ、外部有識者のご意見を頂戴しながら、本年3月までに7回の委員会を開催しました。本委員会では全管理職を対象としたアンケートを実施しその結果をふまえ、契約制度の見直し、職員の倫理向上、議員利害関係者との関わり方の3つの観点から、最初防止策を策定したところであります。次に、公判での証言を受けた再調査を実施しない理由についてですが、区では昨年8月から9月にかけて、過去に入札に関わったものも対象とした関係職員の聞き取り調査を実施致しました。その結果、本件以外の不正行為の事実は確認されなかったこと、また、公判が現在も継続中であることから、今後の法廷での証言や判決を注視していく事としたものであり、現時点において再調査を行う考えはありません。
過去の事件の再調査をすることなく、司法の判断に委ねるだけでは、区民に対する説明責任が十分に果たせたとは言えません。そこで、次にクリーンで開かれた区政について伺います。公約で掲げるクリーンで開かれた区政の実現に向けて、前問のあっせん収賄事件対応も念頭にいれ、取り組まれる事は何のか、なにがどうクリーンで開かれてくのか具体的にお示しください。
綾部総務部長:次に、クリーンで開かれた区政についてのお尋ねでありますが、区ではこれまで適切な時期に必要なアンケートや内部調査を実施し、最初防止策の検討をすみやかに進めて参りました。中でも、契約制度については、希望型指名競争入札の導入などを決定し、既に令和5年度の契約から実施しています。さらに、第三者機関である入札監視委員会の設置や、一定の公職にあるもの等からの不正な働きかけ等に関する取り扱い規定の整備により、契約にかかる不正行為を排除し、クリーンで開かれた区政を着実に進めて参ります。
過去の慣習を踏襲するかたちで、区長の権限により議員選出の監査委員として第一会派並びに第二会派より各1名が指名され、賛成多数で任命されました。事前に監査委員人事に関する申し入れを行なったところ、行政として、議員から監査委員を選出することの是非については、区議会における各議員における議論が重要という認識であるとの事でした。しかしながら、監査委員人事については区長が候補者を選出する権限を持っています。昨年発覚したあっせん収賄事件で逮捕された当該元議員は、議員選出監査委員を歴任しております。大会派から選出してこのありさまです。ついては、未だに大会派から選出、無所属や野党会派を含めない議員選出監査委員の「クリーンで開かれた」選出根拠について伺います。区民にとってクリーンで開かれた区政を実現するために必要なのは、副区長や教育長の民間採用よりも先に、監査に関する人事の再検討である事を申し上げ、公約実現の為の合理的な説明を求め、次の質問に移ります。
綾部総務部長:次に、議員選出監査委員についてであります。
議員選出監査委員については、本区を含め全ての特別区で選出されており、本区は定数4名のうち2名を区議会議員から選出しています。委員の選出方法についてさまざまなご意見がある事は承知しておりますが、区議会においても十分な議論が必要であると認識しております。
最後に、防犯対策、性犯罪から区民を守る施策について伺います。
区長の公約では、「わいせつ教員を江東区から根絶」という政策が謳われています。教員に関する人事権を持たない基礎自治体として、わいせつ教員を具体的にどう根絶する計画なのかお示しください。
綾部総務部長:次に、防犯対策についてのご質問にお答えします。
まず性犯罪から区民を守る施策についてです。わいせつ教員の根絶については、わいせつ教員対策新法に基づき、国が整備を進めている日本版DBSを活用する事で、公的機関が発行する無犯罪証明書を就業先に提出する事が必要となり、性犯罪歴のある教員等の排除が行われると考えております。また、服務事故防止研修の実施を徹底し未然防止に勤めるとともに、特にわいせつに関する事故に関しては早期から警察と連携し調査を行うことで東京都に対し厳正な処分を求めて参ります。
また、子どもへの性犯罪のみならず、江東区民を性犯罪から守る取り組みとして、屋外の公共トイレにおける防犯対策について伺います。区が運営する公共トイレは全部で191箇所あり、そのうち、公園に対するトイレの建坪率の関係でおよそ6割の121箇所のトイレが男性用とユニバーサルトイレのみの組み合わせとなっており、女性は必然的に、男性も使う事ができるユニバーサルトイレを使用する事になります。102箇所の公園トイレでは入り口に監視カメラが設置されていますが、全ての公共トイレに監視カメラ設置されている訳ではないことからも、公共トイレにおける盗撮・不審者への対策状況について伺います。
綾部総務部長:次に野外の公共のトイレにおける盗撮対策についてです。スマートフォンや高性能な小型カメラが普及するなか、公共のトイレにおける隠しカメラなどを使った盗撮が社会問題となっております。現在、区内の公衆トイレについては、バリアフリー化の整備を進めておりますが、面積が小さい公園では、条例による建坪率の関係から、女性専用トイレを作れないところもあり、女性にはバリアフリートイレを利用していただいております。こうした公衆トイレにおける盗撮対策ですが、トイレの入り口付近に防犯カメラを設置して犯罪の抑止をはかっております。また、清掃委託業者による日々の確認のほか、公園点検時に疑わしいものがないか職員が確認を行うなど、盗撮犯罪の防止に努めております。
最後に、区内で多発する詐欺事件・強盗事件への対策についてです。
令和4年度に発生した特殊詐欺犯罪による被害額は江東区内だけで2 億2392万円に達しました。また、近年は作業員を装った強盗事件が多発し、先月25日には南砂の住宅に3人組の男が家に押し入り金銭を奪って逃走する強盗事件も発生しました。白昼堂々、しかも人通りの多い地域というこれまで予測できなかった事件に、地域にお住まいの方からはどの様に対策するべきかという不安の声が寄せられています。最新の特殊詐欺の手口や、強盗事件発生の情報など、タイムリーに情報が伝わりにくい高齢世帯への対策支援は必須かと思いますが、江東区としての見解を伺います。
また、江東区に住む若者が「闇バイト」に誘われ、犯罪に加担してしまうケースもあります。こうした闇バイトへの啓発についても、現状を把握しているのか、どのような取り組みが行われているのかを伺います。
以上、再質問を留保し、江東・自由を守る会の質疑とさせて頂きます。有難うございました。
綾部総務部長:次に、詐欺事件強盗事件への対策についてです。
令和4年の区内における特殊詐欺被害は92件、強盗は6件であり、先日は南砂で白昼に強盗犯罪が発生しました。まず、高齢者の特殊詐欺対策ですが、区では安全安心メールなどで詐欺犯罪に関する情報を発信する他、詐欺対策用の自動通話録音機の貸与時における防犯啓発や詐欺警戒にチラシを同封するなど、注意喚起をはかっているところです。また、強盗などの抑止として、防犯カメラの設置の促進や、防犯パトロール団体への活動支援を通じて地域防犯力の強化を図って参ります。闇バイトについても区報で注意喚起をするなど、区としてその根絶に向け、警察と連携して対応して参ります。
<再質問>2点答弁漏れがありましたので、確認をさせて頂きます。1点目、特定妊婦への相談支援について、今後もさまざまな関係機関と連携しながら妊娠期からの相談体制を強化するとありましたが、現時点で、連携先として医療法人と相談支援事業者を限定しているのか、またこれらの法人活用を理事者に強要していないでしょうか。2点目、議員選出の監査委員についての根拠規定は無いとの理解で宜しいでしょうか。イエスかノーかで、区長、お答え下さい。
子ども未来部長:さんのへ議員の再質問にお答えします。
特定の法人ありきではないかとのことですけれども、現時点ではさまざまな課題を一つ一つ解決している段階ですので、そういった特定の法人ということではございません。
相談体制については、今後、民間団体等の相互理解と相互協力のもとで実現されるものであると考えておりますので、今後区としてもそういった関係機関をサポートしていきたいと考えているところです。
監査事務局長:議員選出監査委員選出のルールに関するご質問でございますけれども、23区監査事務局長会での情報共有の範囲でございますが、各区とも特段に選出に関するルールを定めていないという事を確認しているところでございます。
メンッ!と総括
以下大綱4点に分けて質疑を行う事ができました。
大綱1:子育て・教育施策
(1)赤ちゃんポスト(江東区版こうのとりのゆりかご)について
(2)子どもの人権・権利を守る取り組みについて
大綱2:福祉施策
(1)総合的な相談窓口の設置について
(2)障害者スポーツ支援について
大綱3:行財政改革
(1)不正癒着根絶に向けた取り組みについて
(2)クリーンで開かれた区政について
大綱4:防犯対策
(1)性犯罪から区民を守る施策について
(2)詐欺事件・強盗事件への対策について
裏話的なものも含めてそれぞれの回答に対する評価等を記載すると長くなってしまうため、今後ブログにおいて資料と共により詳しい分析・解説を行う所存です。
引き続き宜しくお願い致します。
さんのへ あや