はじめに

2024年9月26日(木)都議会議員に初当選させて頂いてから3ヶ月弱、一般質問の機会を頂き早速質疑を実施して参りました。

今年7月の都議会議員補欠選挙では8名の都議が誕生しましたが、今回の定例会で一般質問に立たせて頂いたのは私を含め8名中2名でした。
即戦力として貴重な機会に登壇できたことは大変光栄であり、また今後の議会活動に繋がる良い経験となりました。

私が都議としての初登壇の場で行なった質疑内容と、これに対する東京都からの回答の全文を紹介いたします。是非お読みください。

当日のインターネット中継動画の録画は、以下のリンクからご覧頂けます。併せてご覧ください。
https://www.gikai.metro.tokyo.lg.jp/live/video/240926.html?seek=19136

質疑・回答の全文

はじめに、不適切指導について伺います。
江東区議会議員時代より、指導死遺族らとともに、不適切指導を無くす取り組みを続けております。
令和5年3月、国は不適切指導の懲戒処分基準が未整備の教育委員会は処分基準を定めることと通知し、都も体罰等に関しては停職・減給・戒告(かいこく)処分量定(しょぶんりょうてい)を定めています。都の体罰ガイドラインは平成25年以降改訂がない一方、新たな生徒指導提要(ていよう)で明記された不適切な指導の具体例には、都が非違行為(ひいこうい)として定めていない具体例が挙げられており一刻も早いアップデートが必要です。今年7月滋賀県守山市(もりやまし)では教職員向けに体罰・不適切指導根絶のためのガイドラインを作成しました。
①チルドレンファーストを掲げる都でも、不適切指導ガイドラインを作成し、子どもたちが安心して学べる環境づくりを進めるべきではないでしょうか。教育長の見解を伺います。また、都として、不適切指導に関する職員向け研修や啓発は行っているのでしょうか。

体罰等に関するガイドラインについてでございますが、都教育委員会は、体罰関連行為のガイドラインを独自に定めており、教職員の体罰を含む不適切な指導の防止に向け周知を図っております。

教育長浜佳葉子

②コンプライアンス研修の様に不適切指導メインで実施しているのか、具体的事例が反映されているのか伺います。

不適切な指導の防止に関する研修についてでございますが、都教育委員会は、様々な研修でこれらの内容を取り扱うほか、校内研修においても実施を義務づけております。

教育長浜佳葉子

令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に対する全国調査のうち、自殺した児童生徒の背景は62%が不明、教職員による体罰不適切指導が背景にあると認められたのは0.5%、この時初めて不適切指導がなければ救えた命がある事が可視化されました。不適切指導は調査する法律がなく自殺で亡くなった場合の背景調査(はいけいちょうさ)の指針頼みとなっています。不適切指導を受け不登校で踏みとどまっている子供、嫌な想いをしながら学校に通っている子供を一刻も早く救う為にも、
③都として国に先駆けて不適切指導に特化した実態調査をするべきと考えますが所見を伺います。

教員の不適切な指導等の把握についてでございますが、都教育委員会は、児童生徒が、教員に関する不安や悩みについて、学校を通さず、第三者窓口に相談シートを提出できるようにしています。全教員に対しては、校長が指導方法等をチェックシートにより確認しています。
把握した事案については、速やかに指導を行うなど、適切に対応しております。

教育長浜佳葉子

次に、いじめ重大事態への対応について伺います。
今年度第1定例会におけるいじめ問題対応について上田令子都議の質疑に対し「いじめ防止対策推進法を踏まえた重大事態への対処の在り方を具体的に示し、教育委員会や学校における取組の徹底を図っております」とお答えになっていますが、④その後具体的に取り組んでいる事を教えて下さい。

いじめ重大事態への取組の徹底についてでございますが、都教育委員会は、令和二年度に改定したいじめ総合対策の内容を、区市町村教育委員会及び公立学校を対象とした連絡会や教員の研修において周知をしております。

教育長浜佳葉子

また、いじめを耐えて大人になったとしても、逆境体験(ぎゃっきょうたいけん)が心身の健康に影響を齎す(もたらす)事が判明しています。いじめ重大事態は「直ちに」解決に向けて対応しなければ子どもの尊厳は守れません。「いじめ重大事態」調査指針改訂があり「被害者に寄り添う」ことが重視されている中で、⑤都として今後どの様な対応を行なっていくのか伺います。

いじめ重大事態への対応についてでございますが、教職員が適切な対応ができるよう、都教育委員会が策定したいじめ総合対策の内容を周知、徹底しております。

教育長浜佳葉子

また、子どもの権利擁護の視点から、児童生徒が先生を評価したり、学校を通さないで安心して意見を表明する場が求められます。大阪府寝屋川市の「監察課」の様に、⑥公立私学問わず、匿名性が確保でき、ワンストップで子供の相談を受け付け、解決に導く相談体制が必要と考えるが見解を伺います。

子供からの相談を受け付ける体制についてでございますが、都教育委員会は、子供が安心して相談できるいじめ相談ホットラインを設置し、いじめや教職員の対応等に関する相談に応じ、必要な場合には関係機関と連携して適切に対応しております。

教育長浜佳葉子

最後に、小池知事就任後に送付されたあいさつ文について伺います。
今年8月、自宅に小池都知事名義の挨拶文が届き大変驚きました。公職選挙法第178条の2では政治家は選挙後当落についてのあいさつ行為、特に文章による配布を禁じています。法に抵触していなくても、昨年行われた埼玉県蕨市(わらびし)長選挙後に市長挨拶文を公費で発送、自治体が市長に代わって事務を担う事を問題視する声が上がっています。⑦挨拶文発送に係る都知事の公選法に対する見解を伺います。

知事就任の挨拶についてでございますが、知事就任の挨拶等は、国の法令にのっとり適切に行っております。

政策企画局長坂本雅彦

挨拶文の内容や、情報開示請求により判明した印刷費及び郵送料の費用総額をブログに掲載したところ、わかりきった事を挨拶文として周知する事は税金の無駄遣いではないかという見解、前例踏襲(ぜんれいとうしゅう)ではないかという指摘が相次いでいます。挨拶文の郵送先は1,211通、東京都議会議員を含む各種団体関係者、有権者が含まれていることからも、⑧こうした前例踏襲(ぜんれいとうしゅう)を続け、税金を使用して挨拶文の作成印刷送付を行うことに対する都知事の見解を伺います。

今年8月に行われた都知事記者会見で、DX化(でぃいえっくすか)の推進はペーパーレスなどアナログ環境からの脱却により始まったと説明されています。挨拶状の費用は都全体の予算からするとごくわずかですが、こうしたところから、都知事自身が率先垂範(そっせんすいはん)してペーパレス化を具体的行動で示すべきではないでしょうか。また、開示請求により、挨拶状封筒に使用されている素材はリサイクルに適さないCランクの資材を使用されている事がわかりました。⑨SDGsの観点からも、挨拶文を作成する事の見解・是非を伺います。

挨拶文についての二点のご質問にまとめてお答えいたします。知事就任の挨拶等は、社会通念などに照らし、適切に行っております。

政策企画局長坂本雅彦

少額であったとしても1つ1つ税金のムダ遣いを是正しなければ、大きな行財政改革は実現できません。今後も二元代表制を担う立場からどんな些細な問題も看過せず、税金のムダ遣いと闘って参ります。再質問を留保して私の一般質問を終わります。

<都知事答弁がなかった為、再質問>
⑩挨拶文の見解について、自身の去就に係ることですので改めて知事答弁を求めます。

挨拶文についてでございますが、知事就任の挨拶等は、社会通念等に照らし、適切に行っております。

政策企画局長坂本雅彦

メンッ!と総括

6分間という限られた時間ではありましたが、再質問を含めて10の質問を投げかけました。

他にも山ほど質問したいことはありましたが、福祉・子育て関係については11月から始まる厚生委員会の事務事業質疑で、また他の分野についても文書質問等を駆使していきたいと思います。

想定内ではありますが私の質問に対する答弁は「行政としてちゃんとやってます!(実際は不十分)」という回答が多いものの、一般質問は議員としての「種まき作業」、或いは「"やってます"という言質を取る」事を主な目的としておりますので、そうした点では今回一般質問を実施させて頂く事ができて良かったと感じています。

後日、上田都議の討論において私の一般質問に対して都知事が答弁拒否を行なった事を以下の様に評価して頂きました。

今般自由を守る会さんのへあやは、初めての一般質問を臨月で挑みましたが、公選法の理念、ペーパーレス推進に矛盾する、再選就任あいさつ状の是非についての知事質問には知事はお答えにならなったことについては、3期目になり更に都民・都議会を軽視しても意にも介さないことは都民ファーストから都民軽視に変容し、東京大改革の理念は失われたと、厳しく指摘させて頂きます。

地域政党自由を守る会 上田令子 談話より抜粋

都知事が都民の代表である都議の質問に答えないということは、小池都知事を誕生させた都民の皆様にも重く受け止めて頂かなければなりません。

過去には自民党政治を"ブラックボックス"と称し都民意思を反映させないプロセスを痛烈に批判していた小池都知事も、いざ権力を持つ立場になると開かれた都政とは程遠い状況となっています。

先の江東区における都議会議員補欠選挙において、私は87,249票という多くの有権者による付託を受けて当選しました。

都民の投票によって選ばれた議員の発言に対して、首長が向き合わないこの現状は今に始まったことではありませんが、実際に私自分が東京都そして東京都議会において民主主義が失われている場面を体感したことで、「東京都、そして東京都議会に民主主義を取り戻したい」という想いがより一層強まりました。

都民利益に資する様引き続き尽力して参りますので、今後も応援頂けますと幸いです。宜しくお願い致します。

さんのへ あや

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