2021年(令和3年)3月30日 予算審査特別委員会

◯さんのへあや委員 
 まず、新型コロナウイルスワクチン接種体制に関して伺います。
 現時点で国から示されているワクチン接種優先順位のうち、最も優先順位が高いのが、医療従事者を除く令和3年度中に65歳以上に達する高齢者と示されています。江東区にお住まいの65歳以上の高齢者のうち、目の不自由な方、耳の聞こえない方、肢体が不自由な方、知的障害をお持ちの方など、様々な方がおられることを想定し、通知発送の際はどのような配慮がされているか。また、集団接種会場におけるバリアフリー対応について、江東区の方針を伺います。

◯ワクチン接種推進担当課長 
 障害をお持ちの方への通知と、集団接種会場におけるバリアフリーについての御質問です。
 まず、通知についてですが、通知文については、もともと国から提示されている仕様で、色の配慮やユニバーサルデザインフォント(UDフォント)の仕様などがされております。さんのへ委員御質問の視覚障害の方向けには、封筒と案内通知の点字版を作成し、送付の予定です。担当部署とも連携の上、不備がないように準備を進めてまいります。
 次に、集団接種会場におけるバリアフリーについてです。
 実施当初は65歳以上の高齢者の方からの接種となりますので、会場の段差解消などを考慮した会場の設営を委託事業者に依頼しております。また、会場内は車椅子で移動が可能なスペースを確保するとともに、動線の配慮を行ってまいります。会場内の案内は、会場スタッフが御来場者様の御様子全般を注視していくとともに、介助が必要な方には個別対応を行ってまいります。その他、筆談ボードの配備や耳マークの掲示、大きな文字による案内看板の設置など、各会場に行う予定です。

◯さんのへあや委員 
 昨年度、江東区が委託し発送した特別定額給付金の案内においては、点字版の翻訳に間違いがあったり、点字用紙が規格外のものを使用されていたことがあり、目の不自由な当事者からは戸惑いと怒りの声が寄せられました。実態を確認すると、点字版については業者による再委託が行われた結果によるものと認識しております。こういった教訓を生かして、ワクチン接種の案内作成に当たっては事前にこういった当事者の声を反映していただき、間違いのないようにお願いいたします。
 また、ワクチン接種の予約に関しては、基本的にコールセンターや予約サイトを通じて先着順で行われると伺っています。したがって、通知の到着に関しても、対象となったグループの中で特別な配慮が必要な方によって時間差が発生しないように、このような配慮もお願いいたします。
 バリアフリーに関しても配慮が行われる予定とのことで、安心いたしました。
 追加での質問ですが、介助者やガイドヘルパーの方は集団接種会場内まで同行することができるのか、もしくは御本人のみの入場で、会場スタッフによる個別対応となるのか、その点の御回答と周知について方針をお聞かせください。手話通訳者やガイドヘルパーの方は、慣れている方と一緒に同行できることで安心感も生まれると思いますので、そういった方針を伺います。

◯ワクチン接種推進担当課長
 接種会場における介助者の方やガイドヘルパーの方の御入場についての御質問です。
 介助者の方やガイドヘルパーの方が、接種される方と一緒に会場にお入りいただくのは問題ございません。会場での御案内のほか、今後、区報やホームページなどでも周知してまいります。
 以上です。

◯さんのへあや委員 
 ありがとうございます。同行が問題ないとのことをぜひ周知徹底のほう、お願いいたします。
 次の質問に移ります。会計年度任用職員緊急雇用対策について伺います。
 本事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、企業等から内定取消しとなった方や離職を余儀なくされた方の経済的な支援のため、緊急雇用対策として、会計年度任用職員を20名採用予定としています。江東区では、昨年5月に同様の緊急雇用支援を行っておりましたが、先ほど答弁いただいたんですけれども、その際にどれほどの応募があったかの実績を改めて伺います。また、その方たちが、引き続き、今回の緊急雇用の対象となり得るのかどうかお答えください。
 また、この緊急雇用において、障害をお持ちの方が応募された際に、江東区として十分な配慮を行えるかどうか、選考で不当な扱いを受けないかなどを確認したく、方針についてお答えください。

◯職員課長 
 昨年の緊急雇用の実績についてお答えいたします。
 20名の募集に対し7名の応募、そのうち2名辞退、1名は短期で退職で、4名が現在もお勤めしていただいております。その方々は非常によくやっていただいていまして、所管のほうでもぜひにということで、面談を行いまして、引き続き雇用するような予定で動いております。
 この方々と別に、新たに20名の枠で募集しているところです。障害の有無については問いませんので、応募していただくのはもちろん構いません。ただ、緊急雇用の要件ということで、ここの対象を満たしていれば大丈夫です。現在のところ一般的な事務補助を想定しておりまして、応募者の方々の個々の障害特性等を把握しないと、どんなお仕事を任せられるかというのは正確にはお答えできないんですけれども、そういった状況です。

◯さんのへあや委員 
 ありがとうございます。区役所での実務経験は、先ほども御答弁いただきましたが、御本人にとってその次の転職までのステップアップに役立つものと認識しておりますが、1,050円と最低賃金をぎりぎり上回る時給ですとか、会計年度任用という性質からも、20名の枠が埋まることは難しいのかなと感じております。
 一方で、前回の募集が5月に行われた直前に、第1回目の緊急事態宣言が発令されました。その後、約3か月後に若年層女性の自殺が深刻化した要因のうち、緊急事態宣言時に解雇を余儀なくされ、その後、失業保険切れなどの経済的な危機を迎えたことが大きな要因として、現在分析をされています。こういった方々を救うための一助としても本事業の周知を望みます。
 前回募集された際は、江東区の公式ホームページとフェイスブック等のSNS上での発信にとどまったことも、応募者が想定を下回ってしまったことの一因かなと考えます。先月たまたま木場にあるハローワークに伺ったところ、職業紹介を行う窓口は多くの人で大変混雑しておりました。こうした実態を受けて、より多くの方に募集について知ってもらうためにも、今後はハローワークでも募集を行ってはどうかと考えますが、見解を伺います。

◯職員課長 
 今年はハローワークでもぜひ募集を行いたいと考えております。
 以上です。

◯さんのへあや委員 
 ありがとうございます。次のLINE区公式アカウントについて、また、障がい者用臨時宿泊施設の利用対象要件などについては、既にほかの委員から質疑がありましたので、割愛させていただきます。
 最後に、飲食店への支援について伺います。
 江東区では、ことみせ加盟店のうち、飲食店を対象に、令和2年度2月までを補助対象期間としてテイクアウト・デリバリー応援事業を実施してきました。ことみせ加盟店のうち、飲食店は現時点で何店舗登録されているのか、また本事業に対して令和2年度は何店舗からの申請があったか伺います。

◯経済課長 
 ことみせ加盟店テイクアウト・デリバリー支援事業の実績でございますけれども、令和2年度実績につきましては、交付決定店舗数が120件、申請延べ件数が146件となってございまして、1,100件支援しているところでございます。飲食店だけのことみせの件数については、今持ってないところでございます。

◯さんのへあや委員 
 ありがとうございます。120件程度の申請があったということ、全体の登録件数が分からないと何とも言えないんですけれども、ことみせ加盟店であっても本事業への申請がなかった飲食店に対して、なぜ利用されなかったかヒアリングを行ったところ、本事業に対する様々な課題が浮かび上がりました。
 まず1点目が、本事業は消費者に還元をしなければ補助金への申請ができないということで、利用するお客さん側にメリットはあるんですが、経済的なダメージを受けているお店側への直接的な支援策ではないということ。つまり、準備に投資のできる余力のある店舗しか申請ができないという実態と、2点目に、顧客に対するサービス品が終了してしまった後に、つまり、本事業が終了してしまうと、反対にお客さんがお店を利用しなくなってしまうのではないかという、こういった継続的な不安。3点目は、補助金、助成金への手続の複雑さから、入金までに時間がかかってしまうのではないかという時間的な課題が挙げられました。
 令和3年度も補正予算として本事業が継続的に実施できるようになるのは、2点目の不安の解消にはなるかなと思うんですけれども、コロナ禍で大変なダメージを受けている江東区の飲食店の一部の店舗だけでなく、幅広く支援をしていく上では、1点目、3点目の課題に対しても改善が求められます。今回新たに容器等に要する経費補助も対象になったことからも、江東区としての今後の方針を改めて伺います。

◯経済課長 
 本事業につきましては、従来から行っていることみせ事業を充実化させるという観点もございまして、飲食店の支援のほか、区民等への還元も兼ねた区独自の事業でございまして、他区においても同じような施策を始めているところもございます。
 本来、令和2年度限りで実施してまいりましたけれども、2回目の緊急事態宣言もございまして、新型コロナウイルスの終息の見込みが立たない中、コロナ前の売上水準に戻らない可能性についても言われている中で、積極的に新しい生活様式に対応して業態転換を図る飲食店を支援して、一方で、区民の方にもっとテイクアウトやデリバリーを利用していただきたいという観点から、令和3年度も引き続き支援を継続することといたしました。
 その際、今回の改善点でございますけれども、消費者に対しサービス品を提供するといった消費者還元策だけでなく、容器代ですとか、具体的にはお弁当などの容器ですとか、スープやドリンクを入れるカップですとか、保冷剤などを想定しておりますけれども、そういった経費も補助対象とすることによって、事業者の方々にテイクアウトやデリバリーにより取り組みやすくなるように配慮したところでございます。
 すみません。先ほどのことみせ飮食店の店舗数でございますけれども、342ということでございまして、120店舗ということでございます。
 来年度以降も飲食店につきましては厳しい状況が続くと考えられますので、その状況を見ながら、今後とも検討してまいりたいと考えてございます。
 以上です。

◯さんのへあや委員 
 ありがとうございます。登録店舗342店に対して申請が120件程度と、申請が3分の1程度に収まっているとのことを認識いたしました。
 追加で1点だけ。今回の事業に関して、申請から入金までどれぐらいの期間を想定しているか、その点だけお答えお願いします。

◯経済課長 
 基本的には、申請があってから審査をして、すぐに支給するという流れになっておりますけれども、二、三週間は手続上かかっているのではないかと考えてございます。
 以上です。

◯さんのへあや委員 
 ありがとうございました。質問を終わります。

出典:江東区議会会議録