私が区議となって間もない頃、江東区内にお住いの方よりこの様なご相談を受けました。

「子どもが区立小学校に通っているが、水筒の持ち込みが禁じられている。

熱中症の心配もあり、親としては水筒を持たせたいが、親、PTA、教員が働きかけても

小学校側の管理職が水筒持ち込み禁止のルールを変えない。何とか働きかけて欲しい。」

このお話をきっかけに、私の心に小さな火がつきました。

熱中症により子どもが犠牲になる事故がこれだけ報道されているのに、

水筒の持ち込みを禁止する理由とは何か。その権限とは何か。

早速江東区の教育委員会に事実を確認するものの、

水筒持参の許可等の判断は校長に一任しており現状を把握していないとの事。

そして、自由を守る会代表 上田令子都議のブログ記事「小学校持参水筒の中身が「水」限定の謎」を読み、

更なる衝撃を受けました。

国(厚生労働省)からの通達を以ってしてでも、学校管理権の名の下に、

子どもたちが持参する水筒の中身まで限定されてるという現状。

受けたご相談を解決する為に働きかけると同時に、この「水筒持参問題」の現状について調べてみました。

先ずは区立小学校45校全体の現状を知る為、SNSや保護者のネットワークを駆使して情報を得ると共に、江東区の教育委員会に対して情報公開請求を行ったところ下記の様な結果となりました。

補足:先述した様に教育委員会は現状を把握しておらず、情報公開請求を行っても「情報がない」と突き返されてしまう恐れがあった為「今年度、各区立小学校(全45校)においてで保護者宛に配布された水筒持参に関する文章」という内容で請求をしました。

こちらの調査結果は令和元年7月31日時点のものになります。

いかがでしたでしょうか。

ご覧の通り、水筒持参の許可、通知の有無、水筒の中身、持参可能な期間に関して各学校でバラツキがあります。

ここで水筒持参について許可しているかどうか不明(水筒持参に関して通知を出していない)の学校については、

教育委員会には「保護者からの要望があれば持参許可について検討したい」との旨を伝えている様です。

水筒持参を許可している学校は、水筒持参を強制しているのではなく、

水道水の安全性なども説明した上で各家庭での判断に任せるとしています。

誤解のない様に申し上げますが、私は全学校に水筒持参を強制させたいのではなく、

ここで水筒持参の是非について議論したい訳でもありません。

こちらの調査結果には反映しておりませんが、「先生の合図が無ければ水筒を飲んではいけない」

「運動会で他のクラスの競技開催中は水筒の水を飲んではいけない」等、

隠されたルールまで存在している事が明らかになりました。

熱中症予防対策が必要とされる中、子どもの健康・安全よりも、管理責任を逃れる事を優先した

合理性のない判断が平然と行われているのではないか。子どもの人権・主体性はどこにあるのか。

いずれ息子が区立小学校に通うであろう母親として、この現状を重く受け止めております。

次回、考察に移ります。

さんのへ あや

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