はじめに
本ブログでは、私の「令和6年度 政務活動費支出内訳」を自主的に公開し、都議としての説明責任を果たすべく、公金の使い道についてお伝えするものです。ブログ概要は以下の通りです。
①令和6年度の政務活動費として、私に月50万円×8ヶ月分の計400万円が支給されました
②令和6年度の政務活動費として、私はおよそ340万円(※審査中のため未確定)を使用し、残金60万円を返金しました(執行率82.3%)
※令和5年度の都議会全体での政務活動費7億1600万円中、使用が認められたものは6億7728万円(執行率94.6%)
③令和6年度の私の政務活動費支出先として最も割合が多かったのは、都議会NEWS第1,2号の発行に係る約300万円でした
※令和5年度の都議会全体での政務活動費の支出先においても、広報紙などの発行費が最も多く3億1925万円で全体の47.1%を占める
都議会における政務活動費について
都議会における政務活動費は、会派への所属を問わず、都議1人につき50万円/月が支給されます。
私は令和6年7月に都議会議員となり、その翌月8月から政務活動費が支給されたため、令和6年度は8,9,10,11,12,1,2,3月の8ヶ月分で合計400万円が私の政務活動費用口座に振り込まれました。
政務活動費は年度毎に締切・支払い申請となり、使用しなかった政務活動費については当然返金する事になっています。
令和6年度の政務活動費については全て支払い申請済みですが、細かな点(クレジットカードを使用した場合のポイント分差し引きや、按分比率など)については現在も議会事務局にて精査中のため、使用金額は現時点で確定されていません。
また、政務活動費は締め切られた後に公開までしばらく時間を要することから、私の令和6年度分に関しては都議会議員選挙後の公表が予定されており、支出内容についてはしっかりと都議選前に有権者の皆様に公表したいと考えました。
令和5年度の会派毎の政務活動費使用状況は公開されておりますので是非覗いてみてください!
https://www.seimukatsudouhi.gikai.metro.tokyo.lg.jp/R05.html
令和6年度 政務活動費支出詳細

上記は、私が6月1日に行った都政報告会の際に使用した資料です。
割合として最も多いのが広報紙・詩発行費です。令和6年度は都議会NEWS1,2号を発行したため、毎号あたりおよそ150万円の費用がかかっている計算となります。
ざっくりと大まかではありますが、150万円の内訳は制作費2万円程度、印刷費50万円、新聞折込に50万円、ポスティングに50万円位の予算をかけています。
次に多い事務費は、資料として新聞購読、Mirosoft officeのライセンス費やzoom会議などを支払っています。
都議会議員の政務活動費の手引(https://www.gikai.metro.tokyo.lg.jp/informationdisclosure/expenditure/guidance.html)にも記載されているのですが、これらは私的利用と業務目的での利用とを区別することが困難であるとされており、基本的には、かかった費用の50%を政務活動費とし、残りは実費で個人負担します。
余談ですが、広報紙発行にかかる費用(公費)をできるだけ抑えるために、私自身で記事を編集しようと導入したAdobeの利用料については、「政務活動費として認められた前例がないので、今回は政務活動費として認められない可能性が高い」というようなことを審査段階で言われてしまいました。
今後、AIの活用なども議員にとっては不可欠になってくると予測しておりますが、現状を鑑みるとAIサービスの利用料についても、政務活動費として認めてもらうには、かなり高いハードルがあるのではないかと予測しております。
メンっ!と総括
都議会における政務活動費の支出は非常に厳しく、とある市民団体が発表した2024年度の政務活動費に関するマニュアルの整備状況を順位付けしたランキングにおいて、東京都は徳島県と同率で1位に君臨しています。
例えば、私が江東区議会議員であった頃は、公務用の携帯電話使用料の2分の1を政務活動費にできていたところを、都議会議員になってからは私的活動が混在していないことを証明する為に使用料の詳細を全て出す必要があり、かつ内容が証明できたとしても4分の1の支出が妥当という説明を受けました。
政務活動費の手引き上には妥当とされている按分割合であっても、実際はより厳しく、議員の負担が多くなる様な運用が行われています。こうした判断が果たして適切といえるのか、疑問に感じることがあります。

中段で述べたような、実際に議員になっていなければ使わなかったものや、一般的に仕事で使われているようなものすらも、相当な割合を議員側が実費で個人負担している現状を目の当たりにすると、こういった背景も、議員が裏金問題を引き起こす要因の一つではないかと懸念しています。
今後も自身の政務活動費に関する情報公開に努めていき、同時に、効率的でありながら公正や公平さも失わない政務活動費の使い道を模索してまいります。
さんのへ あや
【参考記事】
東京都議会 昨年度の政務活動費「執行率」4年ぶり前年度上回る(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240829/k10014563731000.html
【参考記事】
政治はカネがかかる?都議会議員のマジメなマネー事情 自民、都民ファ、無所属…党派で「世界」が違った(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/409408