政治倫理条例とは何か

政治倫理条例とは、簡潔に説明すると「議員が区民の代表として本来持っているべき倫理観を規定し、倫理違反行為を抑止させると共に、違反行為があった場合にそれを問責できる条例」です。

分かりやすい例えがありましたのでありましたので、以下引用させて頂きます。

ご存知のとおり、工業製品にはJISマーク、農産物にはJASマーク、ホテルには「適」マークがあります。これらの表示制度は、消費者・利用者に商品やサービスの品質を保証しています。同様に、政治倫理条例は、いわば議員の品質保証−というと失礼なら、議員の「適格性」を保証する制度です。つまり、議員や首長等がその職責にもとる行為をしないという身の証を立てることによって、有権者との信頼関係を築くほかなりません。

齋藤文男『政治倫理条例のすべて クリーンな地方政治のために』公人の友社, 2016, p.4

公人である以上、区民を決して裏切らないという高い倫理観と、その権力を自分のためではなく世のため人のために行使する事が当然求められます。しかし、江東区議会だけでなく、地方議員、国会議員による不祥事が後を経ちません。

公人である以上、区民を決して裏切らないという高い倫理観と、その権力を自分のためではなく世のため人のために行使する事が当然求められます。

以前に動画でも発言させて頂きましたが、私は選挙への出馬時から「政治倫理条例の制定」を掲げています。

政策はHP上で常に公開しております(https://sannohe-aya.com/about/)

元議長が逮捕された事をきっかけに、私の政策である政治倫理条例の制定を一刻も早く進め、江東区民の皆様に「二度とこの様なことを起こさせない」という姿勢をお示しする必要があると考えております。

「政治倫理条例制定」を求める提案書提出のご報告

2022年8月18日(金)、江東区議会議員全員に「政治倫理条例制定」に関する提案書を配布させて頂きました。尚、登庁されている議員の皆様は控室に不在の様でしたので議会事務局立ち会いの元机上に配布しております。

こちらの提案書提出にあたり、現議長である山本香代子議員にお話をさせて頂きました。

議員提案条例の大まかな流れは、協議する為の特別委員会設置→条例の骨子となる部分を協議→区民の皆様からのパブリックコメントを募集→議会として条例提案になるかと思います。

全会派において政治倫理条例に対する理解を深めて頂かなければ「そんなものは必要ない」と一蹴されてしまう恐れがあり、先ずはその重要性を理解して頂く必要があると考え、意見書の提出に至りました。

政治倫理条例は諸刃の剣!?

政治倫理条例では主に下記の事が規定されます。

■議員の資産を公開
■政治家が遵守すべき行動規範(政治倫理基準)
■利権絡みの請負契約の規制
■指定管理者の指定の禁止

これらに違反する疑いや疑義があるとき、住民の調査請求に基づき第三者機関(政治倫理審査会)が審査し、その結果を公表すると共に、違反者への制裁措置を勧告する仕組みです。

政治倫理条例は違反に罰則のある取締法ではありませんが、情報公開を行う事で区民の皆様に対する説明責任を果たす必要があります。

この条例制定に反対する人は"やましい事を実際に行っている議員"の他に、もしかすると"後ろ盾が無い無所属議員"も入るかもしれません。

なぜならば、政治倫理条例は「少数派いじめ」につながる可能性もあるからです。

過去には、倫理条例に抵触しているとして、議員個人が発信したSNSでの発言や、議会で質問攻めにされ間違った答えをしてしまった事をきっかけに問責されたり辞職勧告決議を受けた無所属議員がいます。
(「政治倫理条例 少数派いじめ」で検索をすると事例がたくさん出てきます)

私はこれまでも徹底した情報公開に努め、江東区議会の理不尽な制度については「ココが変だよ江東区議会」というシリーズで情報発信を行っています。

それを良しとしない議員が最大会派にいて、政治倫理条例に抵触していると難癖をつければ、私の様な後ろ盾のない議員は簡単に吊し上げられてしまう恐れがあります。

しかし、少数派いじめに繋がる様な政治倫理条例を制定している議会においては、目的規定の定めるところを勘違いをしていると指摘します。

政治倫理条例は首長等・議員がその権限や地位による影響力を「不正に行使して」事故または特定の者の利益を図ることのない様に必要な措置を定めたものです。

そして、その「不正行為」については具体的に定められており、いずれも正当な議員活動とは無縁なものである筈なのです。

政治倫理条例はイデオロギーの違いから"気に食わない議員"の活動を咎めるものではなく、業者との癒着や議員としての立場を利用した不正行為を咎めるための、クリーンな政治をする上で活用されるべき条例です。
その点についは今後も強く議会に対し訴えて参ります。

最後に

この条例で一番大切なポイントが、「条例の主役・主体性はあくまでも区民の皆さま」である事です。

「江東区を良くしたい」「区民の皆さまのために働きます」こうした台詞は選挙でも聞き飽きるほど候補者が繰り返し主張していくのに、蓋を開けてみると「区民の為より自分の為にやってるのでは?」と思うほど様々な不正が発覚し、一区民としても本当に嫌になります。

裏で口利きをしながら表向きは立派な事をいう議員を1人でも減らせる判断材料として、この条例が制定され、区民の皆さまに活用される事を願っています。

条例制定までの進捗については随時報告させて頂きますので、引き続き宜しくお願い致します。

さんのへ あや

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