2020年(令和2年)10月06日 決算審査特別委員会

2020.10.06 決算審査特別委員会
録画中継①
録画中継②

◯さんのへあや委員  
衛生費に関して2点伺います。
令和元年度にレベルアップ事業となっている環境学習情報館運営事業の中に、新たにえこっくる江東1階常設展示室のごみ戦争コーナーの拡充とあります。こちらの2020年2月にオープンした新設コーナーの企画について、どのように話し合われ、どういった来場者をターゲットに、何を伝えるための展示なのか、幾らの予算でつくられたものかなどを御説明ください。

◯温暖化対策課長  
昭和46年に当時の美濃部都知事が、ごみ戦争を宣言いたしましてから来年で50年を迎えます。このコーナーは、そのときの江東区が、ごみは自区内で処理すること。また、ごみを処理する費用は23区で公平にすること。この2つを打ち出し、これに反対する杉並区からのごみ搬入車を身を呈して阻止したことなど、本区がごみ問題の解決に向けて大きな役割を果たし、それが現在につながっている。そしてまた、先人たちの思い、これらを未来に向けて発信、伝えるために、既存の展示コーナーの一部を1,000万円ほどかけましてリニューアルしたものでございます。
展示に当たりまして、環境清掃部内でプロジェクトチームを持ちました。月一、二回ほどの勉強会、それから、検討を行いました。例えば、当時の状況を当時の助役、この方はまだ江東区にお住まいで、御健在でいらっしゃいましたので、その方のもとに、当時の状況をお尋ねしたり、それから、杉並区の車を阻止した際に使用したたすきをお借りしたりなど、それからまた、杉並清掃工場にあります東京ごみ戦争歴史未来館を見に行きました。その結果、メインターゲットを小学校3年生、4年生、対象を大人までとし、内容につきまして御理解していただけますよう展示を4つに整理したところでございます。
1つ目がパネルによる江東区の埋立地の歴史の紹介。2つ目が映像によるごみ戦争の背景と江東区が果たした役割の解説。3つ目がクイズやゲームによる振り返り。そして、4つ目がモニターによるごみを3Rする紹介となっております。
本年2月4日から公開を開始し、残念ながら新型コロナウイルスの関係で、えこっくるを年度末に休館、6月2日から再開したところでございます。
映像の内容はDVDによる貸出しも行っておりまして、この夏、小学校2校、川南小学校と第二辰巳小学校でございますが、こちらの4年生の授業、環境教育、ごみ処理とその利用について貸出しをいたしまして、役立てていただきました。
以上でございます。

◯さんのへあや委員  
ありがとうございます。私自身も、今年8月に清掃事務所に所用があって、その際にえこっくる江東にも立ち寄りました。休日に伺ったのですけれども、私以外、来場者はおらず、ゆっくりと中を見ることができ、そこで初めてこの江東ごみ戦争コーナーが新たにつくられていたことに気がつきました。
ごみ戦争があった昭和25年頃から45年頃にかけて、江東区がいかに区民と一緒に闘ってきたか。今に通じる自区内処理の原則や公平負担など、当時の江東区議会の対応というところも非常に細かく説明されていまして、一議員としても非常に勉強になりました。
さらに、この上映ビデオなのですけれども、日本語、英語、中国語、韓国語に言語が選べるようになっておりまして、外国人対応もしっかり行われているなという印象を受けております。
ただ、外出自粛解除後に、休日の日中に伺ったにもかかわらず、見学者が私1人だったという状況が非常に残念で、もったいないと感じました。せっかく、およそ1,000万円が投じられてつくられたコーナーですから、今後、区民の方や観光客、さらには外国人の方に対して、どう呼び寄せていくのかという展開についても伺います。

◯温暖化対策課長  
ごみ戦争を含めまして、えこっくるの周知につきましては、まず最初に所在場所を知ってもらう必要があるかと考えております。例えば区役所2階るーくる前の活用、庁舎エレベーターホールのモニターの展示、それから、江東情報ステーションの利用など、様々な媒体を使いまして周知を現在しているところでございます。
また、来年のオリパラ開催に当たりまして、えこっくる江東が東京辰巳国際展示場、オリンピックアクアティクスセンターに近く、環境がオリンピック開催時に、途中の休憩等で、えこっくる江東を利用していただきますよう、多言語化を含めまして検討しているところでございます。
えこっくる江東では、今後も新しい生活様式を守りながら、江東区の次世代を担うこどもたちを含め、多くの方々に環境問題を改めて考えていただける場、そのような場を今後も提供してまいりたいと考えております。
以上でございます。

◯さんのへあや委員  
ありがとうございます。時間の関係で次の質問に移ります。アダプトプログラム事業についてです。こちらの登録団体数の推移など、本事業における現状と、江東区が認識している課題についてお伺いします。また、本年度はコロナ禍において清掃実施件数などにも影響があったかと思いますが、改めてこういった状況もお伺いします。

◯環境保全課長  
アダプトプログラムのアダプトとは、養子縁組を意味する言葉で、区民や事業者の皆さんが自分たちで選んだ公園や道路を、我が子を思うような愛情を持って定期的に清掃し、区が支援するというプログラムでございます。
登録団体は、週1回、月1回、年数回の3種類がございます。全て合わせてですが、平成29年度末が152団体、平成30年度末が162団体、令和元年度末が189団体、令和2年度は本日現在で201団体、4,246名の登録があり、順調に増加しているところでございます。
今年度のコロナ禍の影響につきましては、実際の活動は一部にとどまっているというふうに想定してございます。
課題でございますが、2つございまして、1つは、年数回活動しているという不定期の団体、これを月1回の活動に、何とか定期的に変えていきたいというふうに考えてございます。
2つ目は、200団体、4,200名のボランティアの皆さんに登録していただいておりますけれども、区と団体、または団体相互のコミュニケーションが希薄でございます。勇気を出して活動していただいている方々に、区としましてもお礼を申し上げたいですし、また、励ましも送りたいというふうに思っております。コミュニケーションを図ることで活動の活性化が進むものと考えております。
以上です。

◯さんのへあや委員  
ありがとうございます。実は私も今年初めて団体登録を行わせていただきまして、現在も月1回のごみ拾い活動を実施しています。このプログラムは非常にすばらしいと思っておりまして、行政が積極的にそういった自主的に活動される方を支援するというのは、他区からも視察が来るぐらい大変有意義な事業であると感じています。
ただ、1点だけ、団体登録した際に、ごみ収集のためのごみ袋のほかに、活動PRのために帽子、腕章、ベスト、トングが貸与されました。この帽子なのですけれども、私は目立つ色なのでいいと感じていたのですが、参加者の感想を伺うと非常に不評です。私の団体は特に若い方に多く御参加いただいているのですけれども、これ恥ずかしくて、あまりかぶりたくないという人が多くて、記録のための写真を撮るときのみ渋々かぶっていただいているような状態です。
以前、お話を伺ったときに、はっぴのようなものを着て活動されていたこともあるというふうにお話を伺いまして、そのアダプトプログラムの宣伝効果とか、周知活動を行う上でも、ぜひ次回、新たにこういった備品を企画していただく際には、江東区らしい、着てみたいと思えるようなデザインにしていただければいいなと思うのですが、いかがでしょうか。

◯環境保全課長  
そうした貸与用品につきましては、限られた財源の中で調達をしているところでございます。在庫が切れるタイミングでデザインの見直しも含め、今後検討してまいりたいと思います。
以上です。

◯さんのへあや委員  
ありがとうございます。以上です。

<略>

◯さんのへあや委員  
ユニバーサルデザインマップについて伺います。
令和元年度は、新たにユニバーサルデザインマップの豊洲・有明版の作成、並びに既存の亀戸、門前仲町版の改定費用が含まれています。こちらのマップ、今3種あるんですが、今現在どこで入手できるのか伺います。

◯まちづくり推進課長  
ユニバーサルデザインマップはどこで配布されているかということでございますが、本庁舎の江東情報ステーションや深川東京モダン館、亀戸梅屋敷、豊洲シビックセンターにおきまして一般に配布されてございます。
また、ホームページにおきましてもダウンロードが可能というふうになってございます。
以上です。

◯さんのへあや委員  
私自身、こちらのマップが配布、配置されているところ、江東区役所2階でしか見たことがなくて、とてももったいないと感じていましたが、配布場所、今おっしゃっていただいたように現在区内で合計4か所とのこと。それでも、私は少ないのではないかなと思っています。さらに、亀戸の梅屋敷に関しては、最近まで在庫がない状況が続いていたというふうにもお伺いしています。
こういった暮らしや観光において非常に役立つマップであるので、現地で入手する機会が少ないというのはとても残念です。ユニバーサルデザインマップ、こちら全てそれぞれに、このまちにきた人が楽しめ、誰もが使いやすいことを目指した観光マップですという説明があります。この誰もがというところは、国籍や障害を問わないことというふうに認識をしています。確かに、この地図上の中にはピクトグラムが使用されていまして、どこにお手洗いがあるかとか、あとエレベーターがあるかとか、さらにはこういったオリンピック・パラリンピックの会場がどこにあるのかというのが、一目で見て分かるようになっています。
ただ、この駅名や地名など、全て漢字表記のみで翻訳がされていません。ユニバーサルデザイン、つまり万人が使えるとして、外国の方がこれを地図として使うには翻訳が不十分ではないかなと感じています。
こちらのユニバーサルデザインマップは、区民と区職員の共同作業で作成されていて、すばらしい事業だと感じていますので、来年の東京2020大会に向けて多くの方が手にできるように、配布場所をさらに増やすですとか、配布場所の拡充、あと多言語化等、さらに点字翻訳化なども、真の意味でのユニバーサルデザイン化というのが必要と考えますが、いかがでしょうか。

◯まちづくり推進課長  
まず、このユニバーサルデザインマップにつきましては、門前仲町、亀戸、豊洲・有明の3つのエリアについて作成されたものでございますが、そのため、現在はそれぞれのエリアの代表的な施設で配布しているところでございます。
今後とも、広く区民及び来区者にわたるよう工夫のほうはしてまいりたいというふうには考えてございます。
また、本区ではこのユニバーサルデザインの考えに基づくまちづくりを推進するために、区民及び区職員が協働するワークショップを毎年開催してございまして、ユニバーサルデザインはこのワークショップにおきまして、障害者や外国人を含む区民、区職員が協働して策定されたものでございます。作成に際しましては、外国人にも配慮いたしまして、ピクトグラム等を用いて分かりやすい表記にはしているところでございます。英語表記につきましては、今後UDマップを改定する際に、ワークショップ等でその必要性について検討のほうをさせていただければというふうに考えてございます。
また、ワークショップの参加者の中には全盲の視覚障害者の方も数名おられまして、点訳版の作成についての特段の御意見はワークショップのときには特にはございませんでした。しかし、UDマップである以上、まちにきた人が楽しめて、誰もが使いやすいマップを目指していきたいというふうには考えてございますので、御指摘の事例等を踏まえまして、今後研究のほうをしていきたいというふうに考えてございます。
以上です。

質問数:7

出典:江東区議会会議録