はじめに
特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」により、東京都内における桜の木が脅威に晒されています。

江東区内の都立辰巳の森緑道公園では、毎年地域住民の目を楽しませていた桜並木が被害に遭い、20本もの桜の木が伐採されることになってしまいました。

赤いコーンで囲まれている木が、伐採予定の木です。

いずれも倒木の危険があり、回復の見込みなし・枯死の木との事です。
クビアカツヤカミキリは桜や梅などの幹に卵を産み付け、孵化した幼虫が木の内部を食い荒らします。被害のサインは「フラス」と呼ばれる木くず状の排出物ですが、一般の方がその危険性に気がつくのは容易ではありません。
この被害について、本日2月23日にテレビ朝日「グッド!モーニング」にて放映されました。
放送内容は以下の通りです▼
都立辰巳の森緑道公園は、毎年桜のシーズンになると多くの方で賑わう"桜の名所"です。
こうした場所が、桜が咲く直前の今、伐採せざるを得ないほど、クビアカツヤカミキリによる被害が拡大してしまった事は残念でなりません。
なぜここまで被害が拡大したのか
私は区議会議員時代(この時のブログかSNS投稿のリンクを貼る)から、クビアカツヤカミキリについて注意喚起を行ってきましたが、
今考えてみると、被害拡大の最大の要因は、
「存在そのものが気づかれにくい」こと
にあるのではないかと思えてきました。
- 木の内部で静かに進行する
- すぐに枯れるわけではない
- 被害の兆候(フラス)が一般には認知されていない
そのため、発見された時にはすでに周辺へ拡散しているケースが多いのです。
報道にある様に、実際に昨年11月時点で被害は全国16都府県に広がっています。
群馬県では1年間で300本以上の桜が伐採された事例もあるほどで、皆さまの近所にある桜の木や梅の木の中にも、既にクビアカツヤカミキリが忍び込んでいる可能性が十分にあります。
行政課題としての論点整理
クビアカツヤカミキリの被害拡大は、単なる「公園管理」の問題ではなく、都市政策・環境政策として整理すべき課題と考えます。以下は、今すぐにでも取り組むべき問題とその対策です。
① 早期発見体制の構築
- 公園管理者任せにせず、区民への周知強化
- フラス発見時の通報体制整備
- 都市部における重点監視エリア設定
② 財政負担の問題
- 薬剤駆除は継続的コストが高い
- 伐採は景観・観光資源への影響が大きい
- 植え替えにも長期的費用がかかる
③ 都県境を越える拡散への対応
クビアカツヤカミキリは飛翔し、物流や人の移動によっても広がります。
市区町村単位で対処しても限界があります。
この問題は、もはや一自治体で解決できる段階ではなく、 国としての対策が不可欠と考えます。
- 特定外来生物対策の国家戦略強化
- 被害木処理・伐採への財政支援
- 全国的なモニタリング体制の構築
- 研究機関との連携による効果的防除策の開発
国が主体となり、広域的かつ計画的に取り組まなければ抑え込むことは難しいと考えます。
先ず私たちができること
- クビアカツヤカミキリについて知る:環境省
- 東京都(都立施設・公園・都道などで発見した時)においてクビアカツヤカミキリの通報をする場合の連絡先
もしクビアカツヤカミキリを見つけたら、逃がさずにその場で捕殺し、見つけた地域の区市町村(環境担当窓口)か、東京都環境局自然環境部計画課(03-5388-3506)までご連絡下さい。
※特定外来生物である本種を捕まえて、生きたまま持ち帰ることは、法律で禁止されているため、できません。飼育することや販売することなども違法です。これらの規則に対する違反には罰則が設けられています。
- 自宅に桜・梅・桃など、クビアカツヤカミキリがターゲットとする木がある方向け:より本格的な駆除方法について:環境省
メンっ!と総括
クビアカツヤカミキリに限らず「外来生物・危険生物リスク」に対し、行政は先手をうって対策する体制を整える必要があります。
東京都に対して、重点監視エリアの明確化や、市民参加型の早期発見プログラム、再植樹計画の長期的ロードマップ策定の必要性を訴えてまいります。
春の風物詩である桜を守ることは、単なる景観の問題ではありません。
都市の文化・観光・地域コミュニティを守ることでもあります。
都民の皆さまも、通学・通勤・買い物などで毎日通る場所で毎年花を咲かせる、桜・梅・桃の木をいつも以上に注意深く観察し、もし発見されたら前述の担当窓口まで通報するようお願いいたします。
さんのへあや


