はじめに

今年4月に"選挙費用の可視化"をすべく2023年12月に執行された江東区長再選挙に係る収支を公表したところ、既存の国政政党が選挙の際に多額のお金を広告費や家屋費(事務所費)にかけていることが判明し、区民の皆様から大きな反響を頂きました。

今年7月に行われました東京都議会議員補欠選挙に係る収支についても、私が東京都選挙管理委員会に対して情報開示請求を行いましたので、この結果を費目ごとにまとめるなどして要約しましたので紹介いたします。

以前の記事をお読みでない方は、是非今回の記事を読む前に、以下のリンク先より私のブログ記事「江東区長再選挙に係る全候補者の収支を一挙公開」をお読みください。

江東区長再選挙に係る全候補者の収支を一挙公開

はじめに 江東区長選挙を終えた2023年末頃、政治家のパーティー券問題を取り上げたテレビ番組の中で元政治家が「選挙にはお金がかかる」と発言した事が話題となりました。…

都議会議員補欠選挙における全候補者の収支を公開する前に、自身が関わった選挙費用の情報を公開することの目的を改めて以下に記します。
⑴私個人の「税金を無駄遣いしない」という政治信条を、選挙の時点から体現できているかどうかの説明責任を果たすこと。
⑵有権者の皆さまへ、各候補者の選挙費用の使い方や金額を公開することで、選挙制度のあり方を考えていただき、更には、今後投票先を決める時の参考情報としていただくこと。
これらの点を念頭に置いていただいた状態で、以下を読み進めて頂けますと幸いです。

総支出額と公費負担割合の比較

候補者名(所属党派)※届出順総支出額支出に対する公費負担額得票数
高橋たくみ(無所属)

1,320,824円

737,800円
36,552
やまざき一輝(自民党)
 5,565,102円

324,425円
75,654
さんのへ あや(無所属)
1,048,078円

90,390円
87,249
大つき かおり(共産党)
1,743,970円

747,180円
35,521

上記の総支出額と公費負担の割合をグラフ化すると以下の通りです。

江東区選出東京都議会議員補欠選挙において最もたくさんお金を使ったのはやまざき一輝氏であり、その額は556万5,102円でした。他の各候補の額を比較すると一目瞭然ですが、同じく国政政党から支持を受けた大つきかおり氏が二番目に多い支出額でしたが、やまざき氏はその大つき氏の3.1倍、私と比較すると5.3倍の額の費用をかけており、選挙資金の金額が突出していることがわかります。

支出額(費目内訳付)の比較

費目別にまとめた各候補者の支出額が以下のとおりです。

候補者名家屋費印刷費広告費人件費交通費食材費文具費休泊費通信費雑費総額
高橋たくみ100,000825,800215,79600127,7395000051,0391,320,874
やまざき一輝3,699,520618,499737,17100148,76400173,991187,1575,565,102
さんのへあや60,300130,390744,090105,1105,41800002,7701,048,078
大つきかおり200,0001,044,950310,09000187,4570001,4731,743,970

費目ごとの支出の特徴についてまとめていきます。

  • 家屋費(青色):やまざき氏3,699,520円、大つき氏200,000円、高橋氏100,000円、さんのへ60,300円
    金額はやまざき氏が突出しており、この内訳は選挙事務所費に905,620円、選挙事務所備品に382,460円、演説会場などの集合会場費に431,540円、事務所整備工事費に1,980,000円という内容です。最も高額な事務所整備工事費は、自民党の江東区議会議員である中嶋まさき氏に支払っていました。
    私の家屋費は、私が経営している理容店を選挙事務所として利用した分の家賃相当分で、ルール上自身からの寄付扱いとして記載したものです。
  • 印刷費(オレンジ色):大つき氏1,044,950円、高橋氏825,800円、やまざき氏618,499円、さんのへ130,390円
    印刷費を最も多く支払った大つき氏のポスターの公費負担申請額は1枚1,247円(×500枚=623,500円)、ビラは1枚7.73円(×16,000枚=124,680円)でした。
    これに次いで多い高橋氏のポスターの公費負担申請額は1枚700円(×894枚=625,800円)、ビラは1枚7円(×16,000枚=112,000円)でした。
    なお、私のポスターの公費負担申請額は1枚116.92円(×500枚=58,460円)、ビラは1枚1.995625円(×16,000枚=31,930円)でした。
    グレーな部分なのですが、だいたいの選挙ではこの印刷費においておかしな数字が散見されます。(異様に高額な費用を計上していたり、ポスター掲示箇所の倍近いの量のポスターを発注するなど・・・)
  • 広告費(濃い灰色):さんのへ744,090円、やまざき氏737,171円、大つき氏310,090円、高橋氏215,796円
    広告費を最も多く支払ったのは私でした。私が支払った広告費の大半は、選挙カーの借上費用(572,000円)です。選挙カーの借上費用は、全額が報告対象ではなかったのですが、借上費用の一部は公費の支出対象であることから、私は説明責任を果たすため自主的にこの全額を報告書へ記載しており、このため金額が多くなっています。
  • 人件費(黄色):さんのへ105,110円、他候補者ゼロ円
    人件費は私のみが唯一計上していました。これはすべて、今回の選挙で初めて、いわゆるウグイス嬢の方にお越しいただき、この方にお支払いした費用です。

収入額(費目内訳付)の比較

選挙における収支報告においては、収入の詳細についても報告する義務があります。
収入別に見ると、やまざき一輝氏は653万円という多額の寄付を政党や政治団体等から受けており、この金額の多さに大変驚きました。
各候補者の収入額の費目内訳は下記の通りです。

髙橋たくみやまざき一輝さんのへあや大つきかおり
政党/政治団体からの寄付06,530,0001,000,000996,790
その他寄付0000
候補者自己負担583,074060,3000
総額583,0746,530,0001,060,300996,790

私に対する政党/政治団体からの寄付の100万円は、私の活動を支援したいという個人の方々からのご寄付等を三戸あや後援会(政治団体)でとりまとめさせていただいたものから出させていただきました。

メンっ!と総括

前回、江東区長選挙における収支報告についてブログ記事に「税金の無駄遣いを無くす」という私のポリシーをご紹介させて頂きました。この姿勢は、初めて江東区議会議員選挙に臨んだ時から今に至るまで一貫して続けてきています。
国会議員が応援に来なくても、選挙にお金をかけられなくても、私が2023年の江東区議選でトップ当選し、区長選挙において3万もの票数を頂けたのは、この貫いてきた姿勢をご評価頂いたことも一因であると振り返りました。

今回の東京都議会議員補欠選挙においても、私が大切にしている「税金を無駄にしない」姿勢が区民に伝わり、投票行動としてご評価頂く事ができたものと自負しております。

無所属はお金がない、だから選挙では不利だと嘆く候補者が多数おられます。選挙では組織力も資金も桁違いな大きな政党を相手に勝たなければなりません。

大きな政党と同じ戦い方をしてしまえば、選挙では多額の資金が必要となり、何とかして資金を得るために裏金を作るという負の連鎖が繰り返される恐れがあります。最小額の支出であった私が選挙で勝ち抜くことができたのは、良識を持った区民の皆様が味方について下さったからです。

これからもしがらみを持たない議員(候補者)として、区民の皆様に認めて頂ける様に「選挙とお金」に関する説明責任を果たして参ります。

さんのへ あや

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