『週刊女性』記事掲載について

2022年7月26日(火)に発売された週刊女性にて、江東区の湾岸地区で多発しているスケートボード被害に関する見解についてのインタビュー記事が掲載されました。

タイトルは少しキャッチーなものですが、記事は被害者側・スケーター側の両面から取材されており極めて公平で前向きな内容となっております。

全文は下記よりお読み頂けますのでぜひご一読下さい。

週刊女性PRIMEより『公共物の破損・騒音・暴力事件、流行の裏でトラブル大発生!街中にあふれる「スケボー被害』
https://www.jprime.jp/articles/-/24640

以下は私のインタビュー部分の引用となります。

「一部のスケーターは、社会のルールには従わないストリートスタイルをモットーとしており、注意喚起を行っても、警察に通報しても、効果がありません。  そして世間はルールやマナーを順守している人も含めて『スケーター』と同一視しているので、スケーターを見ると“迷惑行為をする反社会的な人々”というイメージを抱かれやすいのも問題と感じます」  
そう話すのは、スケボー問題に取り組んでいる江東区区議会議員の三戸安弥(さんのへ・あや)さん。

「個人的には“パークがあれば路上スケーターが減る”とは思えません。スケートボードができる場所があるにもかかわらず、施設付近にあるマンション敷地内や公園でのマナー違反報告が後を絶ちません。  パークを建設することによってそれまで街で滑っていた層の一部がパークに行くでしょうから、一定の効果はあるでしょう。しかし、あくまでも街中の障害物で技を決めることを“良し”としている元来のスケーターに対し居場所をつくったところで効果は期待できません」
(三戸さん、以下同)

「現行法上では交通事故を未然に防ぐ取り締まりを、これ以上警察に期待することは厳しいのではないかと感じております。しかしながら、器物損壊という観点で見ると、これは明らかに区民の財産が傷つけられている行為だといえるため、警察と地域とで協力して、徹底的に取り締まる必要があると考えます」  三戸さんは「スケボーをすること自体を悪とは考えておりません」と話す。
「スケーターの皆さま全体が他者を思いやる気持ちを今よりも強く持っていただき、スケートボードがスポーツ競技として区民から歓迎される状況になることを、心から望んでいます」

週刊女性PRIMEより『公共物の破損・騒音・暴力事件、流行の裏でトラブル大発生!街中にあふれる「スケボー被害』
https://www.jprime.jp/articles/-/24640

私がスケートボードパーク建設に関して税金を投入することに対する費用対効果を厳しく議会で追及すると、残念なことに「この議員はスケートボード反体制派か!」と一方的に思われてしまう事も少なからずありました。

同僚議員からも「さんのへさんはスケートボード反対派?」という事を聞かれたこともありますが、その都度「スケートボード競技は素晴らしいと思っている。あくまでも税金の使い道としての妥当性を追及しているので、その点勘違いしないで欲しい」という事を説明していました。

スケートボードを競技スポーツとして発展させていくにはどうしたらいいのか?
マナー啓発をどうしていくのか?
どうしたら区民に受け入れられる競技になるのか?

こうした議論をせずに「スケートボードパーク設立賛成〜!」と建設してお終いになる事を懸念しております。

スケートボードを楽しむスケーターの皆様にもぜひご理解頂き、当事者として「どうしたらスケートボードのイメージがよくなるかな?」という点を一緒に協議させて頂ければ幸いです。

ただし、私の元にもたくさんご意見として届いたのですが、「スケートボードはストリートカルチャーから発生したものだから、ストリート(街中)でやる事を認めて欲しい」という主張は街中での騒音発生・器物損害の恐れがありますので受け入れられません。補修に税金が投入されている事もご理解下さい。

東京都主催スケートボード体験会におけるマナー講習について

2022年7月30日(土)に開催された、東京都主催スケートボード都民体験会「真夏の大冒険!」を視察して参りました。

この日の最高気温は34.5℃。暑かったです…。

視察の目的は「東京都としてスケートボード経験者(或いは初心者)に対して、どの様なマナー啓発を行なっていくのか」を確認する事でした。

当日は日頃からマナー啓発に関して熱く協議させて頂いている江東区スポーツ推進課長も出席されていましたので、事前に東京都から受けた説明と矛盾が無いか一緒に確認しました。

こちらが体験会当日に参加者全員に配布されたスケートボードのマナーに関する案内です。

内容としては良いものだと思いますが、「人に迷惑をかけるスケートボードの滑走はやめましょう」のところは、公共物の器物損害についても明記して欲しかったです。

以下は会場での様子やマナー講習の内容を踏まえて個人的に感じた事です。

【残念だと感じた事】
■デモンストレーションを見せてくれた上級者スケーター並びにインストラクターのヘルメット・アーマー装着率が低かった(説明では18歳以上は任意との事だが、18歳以下でも上級者ならば要らないのか?)
■マナー講習では上記の案内の内容には全て触れなかった

【良かったと感じた事】
■体験会に参加していた子供達は皆レンタルの防具をフル装備していた
■目の前で見る競技スケートボードは素晴らしく、技術の高さだけでなく仲間同士褒め合う姿を見る事ができた。子ども等が「やってみたい!」と思うのは納得
■上級者が滑走・技を決めると騒音が気にならない事を初めて知った

結論として、少し期待し過ぎたという事もありましが“行政ができるマナー啓発の限界”を感じました。

やはり影響力のあるプロスケーターがしっかりと防具を装着するなど、マナーを守ってスケボーを楽しむ姿を見せて欲しかったです。子ども達はそれが正しいやり方なのだと知る良いきっかけとなった筈です。

「イケてるスケボー」=「公共マナーを意識したスケボー」となる様に、どう誘導していくのか。
これはスケーターのみならず競技関係者と共に協議していきたいと思います。

また、江東区もこの点を理解しており、パーク運営やマナー啓発に関しては引き続き競技関係者を巻き込んでいくとのこと。私も進捗についてしっかりと確認して参ります。

今後の進め方について

現時点で考えられるあらゆるマナー対策についてまとめてみました。

■プロスケーターを中心にマナー啓発の呼びかけを行なってもらう
→人に迷惑をかけるスケートボードはクールじゃない、というメッセージ
■被害の多い地域においては警察との連携を強化し警備体制を確保する
■迷惑防止条例にスケートボードを明記するか否かの議論をする
■スポーツ用品店さんからもスケートボードのキャリアー(入れ物)の購入を促す
■ファッション面からもマナー啓発を行うために、有名スポーツブランドとのコラボをする
■初めてパークで遊ぶ際にはマナー講習の受講を必須とする

東京都・江東区と一緒に進めている事については未だ正式に公表することはできませんが、現時点ではこれらの対応が効果的であると考えております。

また、私自身もスケーターの皆様からのご意見を承っておりますので、引き続き忌憚ないご意見を頂戴できますと幸いです。

さんのへ あや

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