2020年(令和2年)02月25日 予算審査特別委員会

2020.02.25 予算審査特別委員会
録画中継

◯さんのへあや委員  
マスクを着用したままでの質疑で失礼いたします。1点目、防災対策に要する経費について伺います。
備えるべき、守るべきである区民の数がふえる中で、備蓄物資整備事業の予算が200万円減額となった背景について、また令和元年度末に予定している備蓄物資、特に食料、クラッカー、アルファ化米、おかゆ、粉ミルクなどの入れかえを実施するとのことで、こちらで不要となった物資の取り扱いはどうなっているのか、この2点について伺います。

◯防災課長  
それでは、備蓄物資の入れかえ、補正での減額と食料の入れかえをどのように活用しているかということについて、2点お答えいたします。
まず、備蓄物資に関しまして、補正では200万円減額をしておりますが、これは台風19号への対応として、また台風15号でも一部使いました物資につきまして、補正予算で使った分の購入をするために、予算のほうをいただいたところだったんですが、台風19号は御存じのとおり、かなり広範囲に被害をもたらしたことによって、非常に多くの自治体が一斉に備蓄物資の購入について、今、業者のほうに問い合わせをしまして、その関係でクラッカーの手配が年度内に難しいということになったために減額をしたところでございます。
それから、もう一つ、食料の入れかえでございますが、江東区では備蓄物資として、備蓄の食料等に期限があるものに関しましては、保存期限が尽きる1年前に在庫のほうから引き揚げをしまして、当然引き揚げたところに関しましては新しいものを購入するんですけれども、引き揚げたものに関しましては幾つかの方法で無駄にしないような取り組みをしております。
1つが防災訓練の参加賞として配るものです。こちらのほうが区民の方、災害協力隊が主催のもので4万人ぐらい、それ以外のところで1万5,000人くらいの防災訓練の参加者という方がいらっしゃるんですけど、そちらのほうのところで訓練の報告書というのを上げていただいた団体につきましては、防災訓練参加賞としてクラッカーであったり、アルファ化米だったりとかを配らせていただいております。
それから、備蓄倉庫を併設していない公共施設、ここは一番最初に避難所として開く場所ではないんですが、追加で避難所として開く可能性があるところにつきましては、保存していただけるところにはそちらのほうをお運びして、期限が来るまでの間、緊急対応用として保存しているものもございます。
それから、あとは個別に福祉事務所等から困窮対策として申請があったものについてはそちらにお渡ししているところでございます。
今年度新たにもう一手段、今講じておりますのが、NPOのフードバンクを使っているところに6,500食ほど提供する契約を結びまして、そちらのほうに提供しているところでございます。
以上でございます。

◯さんのへあや委員  
ありがとうございます。
既に実施している自主防災訓練の際の配布以外でも、NPO、まさしくちょうど提案させていただこうと思っていたんですが、NPO法人のフードバンク、多分セカンドハーベスト・ジャパンさんかなと思うんですが、そちらでの食品ロス、フードロスの一環としてお渡ししているという対策を検討しているということで安心いたしました。
実際に、東京都でフードロス対策の一環として帰宅困難者向けの備蓄食品を本区にある水素情報館東京スイソミルにて配布されているという実績もありましたので、また、社会福祉施設等への配布も行っているとのことでしたので、こちらも御参考にしていただければと思います。
先ほどの御答弁の中で、クラッカー手配が難しいとおっしゃられていたんですけれども、先日自主的にパシフィコ横浜にて参加させていただいた震災対策技術展というところで、実際にこどもからお年寄りまでおいしく食べられるおこわの非常食ですとか、かつアレルゲンが全く含まれていないものですとか、また栄養価が高いものというすばらしい、非常食も進化を遂げていることを知りましたので、各家庭での備えを呼びかけることも大切なんですけれども、液体ミルクなども含めて、現代の需要にかなう備蓄物資の見直しを積極的に御検討いただきたく要望させていただき、次の質問に移ります。
2点目、心身障害者福祉事業に関して伺います。
2020年1月21日、本区において心身障害者福祉手当の誤支給が発覚いたしました。なぜこのような誤支給が起きたか、その発生した経緯と過少支給、過大支給ともに長期間にわたるものであることから、こちらの補正予算にはその金額が反映されていないことも踏まえて、その影響額についてまず伺います。

◯障害者支援課長  
では、誤支給が起こった経緯と、補正に計上されていないという部分2点について御説明いたします。
まず、経緯でございますけれども、1つがチェック体制の不備というところがございます。こちらは約8,000人に手当のほうを支給してございますけれども、一件一件毎回チェックするのではなく新規の方、また障害程度に変更があって金額が変わる方についてはチェックしておったんですが、それ以外の方について毎回チェックを行っていなかったということがございまして、1回チェックが漏れた方には長期間にわたって誤ったものが継続してしまったというところが、長期間にわたったところも踏まえての経緯でございます。
もう一つが、障害程度が変わった際にしっかり異動届という書類を提出していただいていなかったというところも1つ、手続上の不備がございまして、両者あわせて既に改善はしているところでございますけれども、そういったことが原因でございました。
また、補正予算というところでございますけれども、こちらにつきましては発覚が既に年を明けてしまっていて編成に間に合わなかったというところもございますので、今回の補正予算については影響してございません。
以上でございます。

◯さんのへあや委員  
その額についても御答弁いただけますでしょうか。

◯障害者支援課長  
失礼いたしました。金額でございますけれども、過少支給があった方が2名で、合計214万6,750円、それから、過大支給の方が3名で、合計43万4,000円でございます。
以上でございます。

◯さんのへあや委員  
支払いのチェック体制に不備があったことと、障害者手帳の度合いが変わった、変更となった際に提出しなければならない異動届を出さず、職権で額の変更を行っており、事務処理ミスの発生によって手当額の変更決定処理がなされなかった旨を確認いたしました。
懲戒処分を含めた今後の対応と、再発防止策について伺います。

◯障害者支援課長  
私のほうからは再発防止策というところで、まず御答弁させていただきます。
まず、チェック体制の不備でございますけれども、こちらにつきましては今回のこの誤支給が発覚した要因が、きっかけがそのシステム上でチェックができるようにプログラムを入れる、その中で発覚したものでございまして、そちらを入れることによって、今後同じようなことは繰り返されないというところでございます。
また、もう一つ、手続上の異動届を出していただかなかったというところにつきましても、その後そういう変更があった方についてはしっかり出していただくように変更しているところでございます。
以上でございます。

◯職員課長  
私からは職員の処分についてお答えいたします。
この誤支給に関して職員の処分は行ってございません。この誤支給につきましては、先ほど答弁があったとおり特定の職員に問題があるのではなく、長年にわたる組織的な執行体制、チェック体制に不備があったこと、また、そうした類似の事例の処分実績等から、職員の処分は行っていないところでございます。

◯さんのへあや委員  
こちらは決算でも確認させていただきたいと思いますが、何も悪くない受給者に対しては有無を言わさず返金請求、間違った額を支払い続けた職員らに対してはおとがめなしというのはいかがなものでしょうか。特に、過少支給に関して233万、過大支給に関しては約43万円というこの額の大きさを鑑みても、法的な訴訟や住民監査請求が本件、起きてもおかしくない事案だと思います。
また、平成30年度にも高額障害者福祉サービス費の給付漏れが発生した矢先の出来事で、このように体制が定まらないのであれば、補正のみならず本予算も認めがたいと思います。一事が万事ですから、あらゆる手当の支給、あらゆる手続に決して誤りのないようなルールの徹底を強く要望し、次の質問に移ります。
次、高齢者福祉事業についてです。
権利擁護の推進として行っている高齢者虐待防止事業があります。追加補正額は710万2,000円とありますが、追加となった分の内訳の大半は緊急一時保護委託に関する費用ではないかと推測いたします。こちらが追加での補正となった経緯についてお尋ねいたします。

◯地域ケア推進課長  
補正増の要因というところでございますけれども、さんのへ委員御指摘ありましたとおり高齢者虐待の対策を行う上で、いわゆる分離ということで、被虐待者と虐待者を分離して対応せざるを得ない場合がございます。
そうした際に、施設等また病院等を活用させていただくんですけれども、その際の経費が今回見込みよりも増となったということでの今回補正増ということでお願いするものでございます。
以上です。

◯さんのへあや委員  
高齢者虐待防止事業が被養護者と虐待を受けている方を隔離させるための緊急一時保護的な事業であること、また、こちらは推測なんですが、需要が高まった背景としても、相談窓口である長寿サポートセンターがふえたこと、平成29年度以降に高齢者虐待の認知度が高まったことなどが挙げられるのではないかと推測いたします。
しかしながら、この保護期間が長期化していると見受けられることからも、江東区高齢者緊急一時保護事業実施要綱の規定にある保護期間の見直しも行わなければならないと考えます。
例えば、児童に対する一時保護期間は2カ月という上限がある一方で、本事業の実施要綱第5条においては、介護施設宿泊所等にあっては14日以内、医療機関にあっては30日以内とされています。この例外規定、この期間を超える事案がどれほど発生しているのか、また分離保護を行った後、被養護者に対して何かしらの指導ですとか、支援を行っているのかというところに関して伺います。

◯地域ケア推進課長  
こちらの例外的な取り扱いというところでございますけれども、なかなか高齢者虐待のケースがケースバイケースというところがほとんどでございます。一概にその期間に区切って対応するということがなかなか困難な場合が多いというのが現状でございます。
そうした中で一定数、原則を超えて対応せざるを得ないといったような現状で今動いているといったところでございます。
以上です。

◯さんのへあや委員  
被養護者に対する指導や支援は行っているかどうかについてもお答え願います。

◯地域ケア推進課長  
失礼いたしました。養護者に対する支援というところでございますけれども、高齢者虐待におきましては、必ず虐待の分析をするに当たっては、養護者の保護また支援といったところが非常に重要になってくるといったところで認識をしてございます。
そもそも高齢者虐待が起こらないようにというところで、その養護者に対する支援、また家族介護支援などの形で実際に区としては取り組んでいるところでございますので、そうした観点から、また虐待が起こった後につきましても、養護者支援という観点を持って支援に当たっているところでございます。
以上です。

◯さんのへあや委員  
特に身内による虐待であった場合、この家族の再統合というところが一番理想的なゴールかなと思うんですけれども、解決に正解がないものになりますので、未然に高齢者虐待を防ぐことが何よりも重要と私も認識しております。
万が一発生した際にも、令和2年度より弁護士等への専門家への相談体制を整備しているとのことですので、介護者並びにケア側の支援と本事業における実施要綱の見直しを含めて、本事業の計画を充実させていただきたく要望して、次の質問に移ります。
次は、児童虐待防止対策についてです。
こちらに関する費用は予算が落ちることは利用実績が下回るということですので、江東区が平和であるということの裏づけにはなるんですけれども、去年は残念ながら江東区内で3歳の男の子が亡くなってしまう痛ましい虐待死の事件が発生してしまいました。
このときに強く感じたのは、こどもショートステイ事業がなぜ活用されなかったかという点です。
今回予算が落ちていますが、このこどもショートステイ事業について、この予算が落ちた背景について伺います。

◯こども家庭支援課長  
予算を減額した理由でございますが、本事業は養育困難家庭や出産等で一時的に養育が困難となる御家庭への支援事業でございます。年間の利用延べ人数を1,200人と想定したところが900人というところで、再計算した上で補正減とさせていただいたところでございます。

◯委員長  
さんのへ委員に申し上げます。割り当て時間がゼロになりましたので、質疑の途中ですが、さんのへ委員の質疑を終了いたします。
以上で、第1款議会費から第5款産業経済費までの質疑を終わります。

質問数:8

出典:江東区議会会議録