2022年(令和4年)3月1日 予算審査特別委員会
◯さんのへあや委員
よろしくお願いいたします。
補正予算(第9号)にて、約2億3,400万円の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が歳入として計上されています。見込まれていた交付限度額に対し、全額を申請されたかと思いますが、今回の補正予算に計上されている臨時交付金の内容、その活用方法についてお答えください。また、支出用途につき、過去に支給された地方創生臨時交付金と異なる方針があればお示しください。
◯財政課長
地方創生臨時交付金の3年度におけます活用方法ですとか用途の関係についてお答えさせていただきます。
まず、3年度の交付の見込額でございますけれども、今、さんのへ委員から御指摘ありましたとおり、既に交付されている額が2億3,000万円ほどといったところでございます。加えて今後、国の3年度の補正予算での分が追加で交付が予定されているという部分を聞いてございますけれども、そちらについては、現時点では金額がまだ未確定といったところで、現時点では予算計上していないといったところでございます。
また、こちらの臨時交付金の活用の方法でございますけれども、昨年度、2年度と同様に、原則として、補正予算で計上しましたコロナ対策の関係の事業について活用していくといったところでございます。
具体的な事業名ですけれども、現時点では、中小企業の融資におけますコロナ対策融資の利子だとか信用保証料の補助の部分、また、キャッシュレス決済のポイント還元、コロナの感染症患者の入院の病床確保、あと、ワクチン接種会場からタクシーの補助等を行っていますけれども、そういった部分に対する経費について活用のほうをしていきたいと考えてございます。
以上でございます。
◯さんのへあや委員
ありがとうございます。前回の地方創生臨時交付金と同様に、主に経済産業支援というところとコロナ対策というところに使われたということを承知いたしました。
今回の地方創生臨時交付金に関しては、国に対して交付金の増額というのは求められたのでしょうか。令和3年度末時点での状況を鑑みても、特別区全体の感染者数は全国で最も多い状況が続いています。前回の29億円余りの交付金については、コロナの感染症による財政的な影響がある中、江東区としては、必ずしも十分な額ではなかったという認識をされていました。今回の臨時交付金の金額が十分なものであったかどうか、江東区としての評価を伺います。
◯財政課長
今回の臨時交付金の金額に対する、十分かどうかといった部分につきましては、さんのへ委員御指摘のとおり、当然十分ではないという認識は持ってございます。
今、お話のありました国に対します増額の関係の要望という部分でお答えさせていただきますと、そもそもこの臨時交付金ですけれども、コロナの感染症が拡大した2年度から、そもそも算定されてきているものといったところで、こちらの交付金の算定に当たりましては、財政力の指標等によりまして、特別区の交付額が割り落とされているといった部分ございましたので、そういったところから、令和2年度に山崎区長が区長会会長として、国に対して緊急要望を行ったといったところで、2年度の2次交付額としては、増額が実現をしてきたといったところでございます。
今年度も特別区長会といたしましては、国に対して引き続き4年度も臨時交付金の継続及び拡充を図ること、またあわせて、交付金の算定に当たっては、そういった財政力指数にかかわらず、感染者数など特別区の実態に応じた額が措置されるように、算定方法の見直しを行うことを既に要望のほうさせていただいているといった状況でございます。
以上です。
◯さんのへあや委員
ありがとうございます。この補正予算に上げられている2億3,400万円余りの交付金なんですが、私も同じく、決して十分な額ではなかったかと思います。
その主な根拠としてなんですけれども、国は令和3年12月27日付で、本地方創生臨時交付金を財源として、年末年始に行ったこどものいる家庭への臨時特別給付金の、所得制限により支給対象外となってしまった方への給付金支払いを可能としています。
江東区にも、地方創生臨時交付金を財源として、支給対象外となった世帯への支給金支払いを求める請願書を提出しましたが、本区では、給付の対象外となった児童が約2万人いることから、地方創生臨時交付金を活用しても別途10億円単位の自主財源確保が必要になるとして、独自給付を考えていない旨が示されました。
一方で、給付金の支給対象外となった家庭の割合が比較的少ない地方自治体においては、この臨時交付金を活用して、こどものいる家庭への支援として、5万円から10万円を支給するという独自の対応を行っています。
その結果、給付対象外となった家庭の割合が多い江東区を含む都市部においては、臨時交付金では賄い切れず、独自給付が実施できないという極めて不公平な状況となりました。
過去に山崎江東区長は、子ども医療費助成制度の拡充を選挙公約とされ、全国一律の水準とするべく、特別区長会として、東京都へ都制度における所得制限の撤廃を強く要望されました。また、全国市長会でも国に対し、乳幼児等医療費の公費負担制度の創設に関して御尽力いただきました。
今回、年末年始に行ったこどものいる家庭への臨時特別給付金で除外されてしまった江東区の児童は、さきにも述べましたとおり、2万人存在します。コロナ禍で日常を奪われた挙げ句、家庭支援においても、公平な扱いをしてもらえなかった2万人の児童のために、地方自治体の現状を訴え、国を動かした実績のある山崎区長には、今回もその辣腕を振るっていただきたく存じます。
こどものいる家庭への臨時特別給付金のみならず、本年10月の児童手当支給分より、実質上の所得制限が始まります。担税力のある区民の皆様に支えられている本区でも、こどもに係る支援にまで不公平な扱いをすれば、納税意欲をそぐばかりでなく、少子化を促進してしまうことにもつながりかねません。
たとえ転入人口が多くても、合計特殊出生率が江東区は全国比で低い状況が続いています。累進課税で多くの税金を払い、決してぜいたくな生活をしていないにもかかわらず、所得制限により子育てに関する支援が受けられないこの理不尽さは、この場にいる多くの理事者の皆様も当事者として理解されているはずです。
今後、こうした不公平感をなくすために、臨時交付金などを含む財源をどのようにして有効活用していくのか、江東区としての方針について改めてお聞かせください。
◯財政課長
今、御質問のありました財源の有効活用といった部分でございますけれども、当然今、お話にあります地方創生臨時交付金についても国のほうに増額の要望を出していますので、今後、来年度以降どうなるかちょっと、ある意味国の判断になってきますので何とも言えませんけれども、我々といたしましては、国、都に必要なものについては、財源確保できるように引き続き求めていきたいと考えています。
そういった中で、区民生活の安全・安心を守れるような施策に取り組んでいきたいと考えてございます。
以上です。
◯さんのへあや委員
江東区から国に対し、地方創生臨時交付金の増額要望などをされる、していただくということで、ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。
もしくは、もし返納予定である国庫補助金などがあれば、そういったものを交渉するなどして、何かしらの財源を確保して、アフターコロナの未来を担うこどもたちを育てる家庭への支援にも充てていただくことを強く要望し、質問を終わります。
出典:江東区議会会議録