2019年(令和元年)10月01日 決算審査特別委員会

2019.10.01 決算審査特別委員会
録画中継①
録画中継②

◯さんのへあや委員  
よろしくお願いいたします。
最初に、高額障害福祉サービス費の給付漏れ再発防止について伺います。
ことしの4月ごろ、ちょうど統一地方選挙が始まる少し前、私が社会福祉士として区内で活動していた際、とある当事者の方から、本区にて、高額障害福祉サービス費の給付漏れがあり、平成30年度中に対象者への支払いが行われていなかったことを耳にしました。
その時点で、障害者支援課に電話で直接問い合わせたところ、まだ実態調査中とのことで、未処理事務についての概要は把握されておりませんでした。その後、プレス発表された内容は、平成30年3月分から同年12月分、およそ10カ月間にかけて、本来、支払われるはずだった高額障害福祉サービス費、金額にして307万5,320円、延べ件数604件の給付漏れがあったとのことでした。本来、平成30年度の一般会計で執行すべきものだったのが、一部執行されていないということもあり、この給付漏れ事案に関しては決算審査の対象となるべきと考えた次第です。
そもそもなぜこのような事案が発生してしまったのか、また、先ほど申し上げた金額や延べ件数は、ことし4月4日時点のものですが、給付漏れの被害について、その後の調査で確定した延べ件数や金額等を教えていただけますでしょうか。

◯障害者支援課長  
高額障害福祉サービス費の給付がおくれてしまったという事案についてでございます。
まず、この事案の発生の原因ということでお尋ねがございましたけれども、こちらについては、職員1名で担当してございまして、組織としての事務執行のチェック体制、例えば係内での他の職員のチェックですとか予算の執行管理、そういったところが不十分であったことが最大の要因であったと考えてございます。
また、組織である以上、担当が困っていたりですとかわからなかったりする際には、周りの職員が声をかけるなどフォローする、そういった体制も不十分だったと考えてございます。
実際にどのくらいの影響額だったのかという部分でございますけれども、その後、30年度分決算まで行った時点なんですけれども、本来、30年度で支払うべき金額については、人数という形になるんですけども、48名の方に281万円という金額を支払うべきところでございます。そのうち275万円については、既に執行済みになっておりまして、ただ、一部、9名、約6万円の部分については申請書などがまだ到達していないという事情もございまして、支払えていない状況でございます。引き続き、こちらについては提出に向けた勧奨などを行って、全て支払うという方向でございます。
以上でございます。

◯さんのへあや委員  
実際は支払いの確認体制がお1人であったということ、また、中にはまだ数名、9名の当事者の方と御連絡がとれず、引き続き取り組んでいるとのこと、現状把握いたしました。
特に新規で申し込みをされた方への支払いがおくれているということで、平成30年度決算では、高額障害福祉サービス費給付事業の予算528万2,000円余に対し、執行率4割程度となっておりますので、一部の金額は年度をまたいで平成31年度決算に載るものという理解でおります。
当該職員については、どのような処分がその後なされたのか、また、再発防止に向けて、どのような管理体制を今後図っていくのか。そこに、今回の給付漏れで当事者の方、支援者の方から御連絡して、何か御意見とかをいただいていると思うんですけれども、それらをいかに今後反映させていくのかお答えください。

◯職員課長  
事故者につきましては、停職3カ月の処分を7月に行ったところでございます。
再発防止に向けた研修等についてですけれども、先ほども答弁したとおり、業務については組織で行うものですので、再発防止は組織的に対応していくことが第一と考えております。その上で、本人に対しましては特に研修等の実施は予定しておりませんけれども、停職の処分を行う際に、自分の行った行為が公務全体の信用を損ない、職務全体の不名誉となったことを自覚し、反省するよう伝え、本人も深く反省している状況でございます。

◯障害者支援課長  
私のほうからは、組織としての再発防止策、それから当事者からの声という部分の2点について御答弁させていただきます。
まず、組織としての再発防止策でございますけれども、これは当然のことながら、事務を複数人で担当することによるチェック体制の強化、それから四半期に1回、予算の執行状況を管理するなど、そういった再発防止策は既に講じて実行しているところでございます。
それから、当事者からの声なんですけれども、実際、今回、支給がおくれたということがございましたので、通知を差し上げる前に、事前に電話番号がわかる方にはお一人お一人お電話をした上で、通知を送付させていただいたんですけれども、その中で強いお叱りを受けることはたまたまなかったんですけれども、これでいいわけではございませんので、同じことは二度と起こしませんということを電話の中でしっかりお約束しているところでございます。
今後、そのほかにも手続等でわかりづらいですとか、そういったお声がございましたら、そういったものについてはしっかり受けとめてまいりたいと思ってございます。
以上でございます。

◯さんのへあや委員  
今回、当該職員について、3カ月間の停職処分ということで、通常よりもかなり重い処分と伺っております。
今回、発生してしまった給付漏れに関して、まず支払いについてチェックする管理監督者やフォロー体制が整っていなく、不十分で、1人の職員に任されてしまったこと、また、受給者の現況を確認しないまま、これまでも漫然と支給してきたのではないかなと、そういった経緯があるのではないかなと、そう推測します。前者に対しては、事務分担を図り、おっしゃっていただいたように必ず上長の決裁を得て給付が承認されるようになど、対策を講じていただきたいと思います。
本来、この決定通知というものが2カ月に一度の送付となっているんですけれども、約10カ月間にわたって、今回給付漏れがありまして、本区はそれに気がつくことができなかったということになります。この10カ月間、その間に障害区分が変わったり、転出されたり、最悪の場合、虐待を受けていたり、亡くなられているということがあってもおかしくはないと考えます。実際、私は個人的にこの現状を非常に懸念しております。
再発防止に向けて、漫然と助成を給付するのではなく、ほかの支援制度ともあわせて、しっかりと当事者の方の現況の把握を行っていただきたく強く要望し、本件の質問を終わります。
次に、保育施設の整備について伺います。
本区における保育施設の安全対策の一環として、AEDや電気錠などの設置で一部助成金を出すことになっていると、さきの一般質問で御回答いただきましたが、区内保育施設におけるAEDと電気錠、それぞれの設置率が今どうなっているか、現状について伺います。

◯保育計画課長  
AED等の設置率に関する御質問でございます。
まず、AEDにつきましては、区内認可保育園、小規模保育園、認定こども園、計158施設の設置率でございますが、こちらが約8割という状況でございます。
また、電気錠につきましては、ほぼ大部分の施設に導入済みと認識してございますが、例えば、今年度開設した新規園につきましては、全ての園で設置されている状況でございます。
以上です。

◯さんのへあや委員  
AEDの設置率に関しては、全体の保育施設の約8割程度、電気錠に関しては、新規園はほぼ全園での設置がなされているとのこと、現況把握いたしました。
こういった保育施設の安全にかかわる整備についての補助金は、江東区としては安全対策施設整備費補助金から捻出されているとのことです。しかしながら、こちらの補助金の平成30年度決算額は、予算に対し約4割の執行率にとどまっております。予算が6割も潤沢に残っているにもかかわらず、江東区の2割の保育園はAEDの設置すら行っておりません。この現状はどういったことが要因だと思われるでしょうか、お考えをお聞かせください。
また、本年度はこういった状況を踏まえて、何かしら対策をとられているのであれば、それもあわせて教えてください。

◯保育計画課長  
まず、補助金の執行率が低いという御質問についてでございますが、AED等の安全関連の設備を導入するに当たりまして、今、さんのへ委員のほうから御指摘いただきました安全対策施設整備費補助金以外にも、施設整備費というのを使いまして、例えば新規園の整備、あるいは改修に当たって、こういった安全関連の設備を導入することが可能なものとなっております。ですので、それぞれの園の整備に当たって、どちらの補助金を使うのか、どちらのほうが事業者にとって負担が軽くなるのか、それぞれを見ながら補助金を使っているという状態というふうに認識してございます。
また、設置率が8割ということで、2割が設置していないという状況でございますが、本区といたしましては、新規の開設に向けた事業者募集に当たっての周知ですとか、それから私立園長会、こういった場を利用しながら、引き続きこの補助制度の活用の周知を進めていきたいと考えてございます。
以上です。

◯さんのへあや委員  
ありがとうございます。今後、周知を行っていただけるとのこと、承知いたしました。
私の個人的な活動で、実際に江東区内で小規模認可保育園、認証保育園を運営する事業者それぞれとその園長にヒアリングしたところ、いずれの方もこういった助成金の存在を存じ上げないとのことでした。また、任意でAEDを既に設置している園の担当者の方に話を聞くと、その後のメンテナンスにかかる費用についてもぜひ助成してほしいとの声がありました。
私がインターネットで幾つかのAEDを販売する事業者の初期導入からメンテナンス費用までを見比べてみたところ、初期導入に約30万円、これは安いほうですね、安くて30万円、その後のメンテナンス費用で年間2万円から3万円程度とのことでした。また、リースでのサービスを行っている事業者もありまして、その場合ですと保証金でまず2万円、その後は月6,000円という使用料で、年間にするとおよそ8万円ということでした。
保育園の運営費としてこの金額を捻出するとなると、やはり導入に踏みとどまってしまう園もあるのではないかと推測します。6割の使われていない補助金の予算を利用して、この初期設置のみならず、こういったメンテナンス費用など、継続的にかかるお金ですとかリースの契約も対象にするなど、間口を広げて、より多くの保育園において安全設備の導入が進むよう要望し、次の質問に移ります。
次は、入園事務効率性の向上についてです。ここでは、主に保育園入園事務の効率化と、選考期間短縮を図るためのAIシステムによる選考の自動化について伺います。
東京23区においても、年々導入する区がふえており、来年春は板橋区と荒川区での導入、また、港区でもテスト運用を始めているとのことです。毎年、約5,000名程度の認可保育園への申し込みがある本区としても、選考期間短縮に対し一定の効果があるものと認識しておりますが、現時点でのAIシステム導入に関する可能性と、現状の取り組みについて伺います。

◯保育課長  
入園事務におけるAI活用の検討状況についてでございます。
昨年、港区が23区で一番初めにAIの活用を発表したところでございます。これを受けまして、昨年夏、本区の入園係も港区を視察させていただきました。また、そこで導入予定のシステム業者のヒアリングも行っているところでございます。また、今年度は3つの先行自治体についても視察を行ってございます。
その中で、AIという名前は使ってございますが、やはりAIが自動で学習していくのではなく、プログラムで一つ一つ設定をしていく必要があるものでございます。
本区では、31年4月の入所結果のデータをもとに、そういったシステム事業者と協定を結びまして、個人情報を抜いた形で実証実験を行いました。9月に結果が出ましたけども、整合率が90.3%という形で、10%ほど合致しないような状況となってございます。
主な理由としましては、きょうだいで同時に申し込んだ場合の加点であったり、それぞれ各家庭の状況で詳細な希望がございます。例えば、同時に申し込んでも2人とも内定が出ない場合、上の子だけの内定だったら入園するけども、下の子だけの入園だったら辞退しますといった個々細やかな希望がある状況が、ちょっと反映できていなかったところでございます。そうしたものがありますと、玉突きで全てのデータがずれてしまいますので、そういった結果、90.3%という状況になっております。
なお、こうしたずれにおきましては、プログラムの設定を修正することで対応が可能ということで、来年度、入園事務の中でそういった導入が可能かどうか、検討してまいります。

◯さんのへあや委員  
前向きに導入を検討して、さまざまな調査を行われているとのことで、承知いたしました。
AIシステムという名前はついておりますけれども、実際は職員が手入力で条件を入れて、その数値に対してアルゴリズム化というか、そのシステムで高い順から希望園に入れるような振り分けをしていくというシステムについても、理解いたしました。
今後、10%の整合率、ちょっと誤差があるとのことなので、大体、本区においては5,000名の申し込みに対して500名程度の誤差が出てしまうという結果になります。いずれにしても、人の手によるチェック体制というのは必ず必要になってくるのかなと思います。具体的な導入時期については、今後検討されるものと思いますが、AIシステム選考の導入による、こういったメリット・デメリットを考慮したときに、やはり人員に対する費用対効果というのもあるんですけれども、これは入園申し込みにかかる選考期間の短縮というところを見ても、まず一刻も早く導入すべきだと私は考えております。
ちょうど去年11月に私、認可保育園、申し込みまして、3カ月たった翌年2月に落選の通知を受けました。4月入園を申し込まれている方のほとんどは、4月に復職を予定しております。大変な思いをして出産を終え、必死に子育てをし、小さいこどもを抱えながら保育園を回り、生活のために復職しようと準備をして、ようやく復職にたどり着いた。4カ月後には復職を控えているという中で、保育園の落選の通知を受ける。この絶望感、わかるでしょうか。私は非常にやるせない気持ちでした。
そして、落選の通知を受けた方は、1年の中で最も寒いといわれる2月に、乳児を抱えて別の預け先を探すことになります。ことしは寒さ、大変厳しい大雪の中、小さなこどもたちを胸に抱えて、認可外保育園の見学会に殺到する保護者たちの大変厳しい現状を目の当たりにしました。
来月より、ちょうど来年度分の申し込みが開始されます。こちらの分も、結果の発送通知、2月6日を予定されております。ことしと同じような事態になってしまうのではないかと懸念しております。ただでさえ余裕のない子育ての中、保護者に少しでも長く決定通知から復職までの時間を与えていただけるように、1カ月でも1週間でも1日でも早く選考結果の通知を行っていただきたく、そういった観点からも、AIシステムによる選考の導入を早急に行っていただきますよう強く要望し、質問を終わります。
ありがとうございました。

<略>

◯さんのへあや委員  
ごみ分別方法の周知について伺います。
年々増加している本区への外国人移住者数は、平成31年1月時点で約3万人、本区における総人口のうちの約5%を占めております。こういった外国人の方々への本区におけるごみの分別方法をどのように周知しているか、現在の取り組みについて教えてください。

◯清掃事務所長  
外国人居住者へのごみの分別の周知についてでございます。
外国人居住者の方に対しましては、現在、英語、中国語、韓国語、日本語の4カ国語で記載されている簡易版の「資源とごみの分け方・出し方」のパンフレット及び年間収集予定日を記載したリーフレットを、本区に転入される際に、区民課や各出張所の窓口で配布をしておりまして、また、区のホームページからもダウンロードできるよう周知を図っているところでございます。
以上でございます。

◯さんのへあや委員  
住民票を本区に移した際に配られるパンフレットだと思うんですけれども、パンフレットとアプリがありまして、このパンフレットのほうは、英語、中国語、韓国語の3カ国語のみの翻訳とのことです。また、アプリについて、私も興味があってダウンロードをさせていただいたのですけれども、アプリ名は「Garbage」で、「ごみ」とダイレクトな名前がついているのですけれども、このアプリについてなんですが、導入当初、約4万件のダウンロード数を目指していたという経緯を伺っております。しかしながら、実際、ダウンロード数では日本語版が約1万件、外国語版については1,000件にとどまっています。この現状をどのように受けとめられているかお答えください。

◯清掃リサイクル課長  
ごみ分別アプリの関係でございますけれども、今、さんのへ委員御指摘のとおり、1万2,280件が8月末現在のダウンロードの件数でございます。
開発事業者によりますと、先行自治体の実績等を見ますと、約3カ年でおおむね自治体の世帯数の15%ぐらいがダウンロード数に達するということで、これを本区に当てはめると約3万9,000件ですので、約4万件がダウンロード数の目標値ということで設定をしました。
ただ、今、さんのへ委員御指摘のとおり、平成29年10月の実施でございますので、約2年間経過したという中では、まだ目標に遠く届いていないという状況がございます。
ですので、こちらについては周知方法を改めていかなければいけないところはございますけれども、現在、区のホームページであるとか、区報あるいは公式のフェイスブック、もしくはツイッターも活用して周知を図っているところでございます。また、環境フェアであるとか、区民まつり、さらには毎月古着回収を実施してございまして、そちらの受け付けカウンターでチラシの配布あるいはQRコードを提示してすぐに活用いただけるような形で周知、PRに努めてございます。
ですので、まだ力が足りないというところはございますので、今後さらに力を入れていきたいと、このように考えてございます。
以上です。

◯さんのへあや委員  
ちょうど先日行われた決算審査委員会の歳入に関するお話で、外国人移住者数に対して課税課の窓口では、英語、中国語、韓国語の3カ国語にプラスしてポルトガル語、スペイン語を含め、計5カ国語での通話対応が行われているとの話を伺いました。
ほかの市区町村について調べたところ、一番多い言語数に対応していたのが、両方とも神奈川県なんですけれども、綾瀬市と大和市で9カ国語に対応したパンフレットを配っているとのことです。
税に関する情報同様、このごみの分別に関しても、江東区で生活をする上で非常に重要な情報であると考えます。私自身、長年外国に住んでおりましたが、国際的に見ても、日本におけるごみの分別に関するルールはかなり細分化されております。また、ドイツや北欧以外の国ですと、そもそも分別して捨てる習慣がないといった文化背景を持っている方々に対して、ただパンフレットをお渡ししてお願いするのではなくて、こちらから責任を持って積極的に歩み寄って支援をしていかなければならないと感じております。
ごみの資源化を積極的に取り組む本区としても、区民の多国籍化に対して何かしらの支援を図るべきと考えます。そこで、パンフレットの多言語化やアプリの積極的な周知などが必要と考えますが、今後の対応についての考えをお聞かせください。

◯清掃事務所長 
パンフレット等の多言語化への対応ということでございます。
現在の外国語版パンフレット、また、アプリにつきましては先ほど申し上げましたとおり、4カ国語での対応となっておりますけれども、近年さまざまな国々の外国人居住者がふえているということは認識しており、また、これらの方々にも適切に資源やごみの分別をしていただくためにも、特に英語を母国語としない国々から来られた方々への対応が重要ではないかと考えておりまして、比較的区内の居住者が多い言語を対象にパンフレットの多言語化の必要性等について、引き続き検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。

◯さんのへあや委員  
パンフレットの多言語化について、今後検討していただけるということで、ありがとうございます。
こちらの多言語化というのも最低限の対応としてぜひ行うべきなのですが、これでごみ分別に関する課題が全て解決できるとはもちろん思っておりません。
次の質問に移りますが、外国人のみならず、日本人へのごみ分別方法の周知についてですが、私は幼少期の教育が大変重要と考えます。
本区の環境清掃部清掃リサイクル課が行っている生ごみ減量推進事業という取り組みがありまして、これに私の知らないところで夫が申し込みをしておりました。ある日突然、家に大量の腐葉土とポリバケツが2つ送られて設置されておりまして大変驚いたんですけれども、この取り組みをきっかけに夫がごみの分別にこれまで以上に取り組むようになりました。
それまでにも、納豆の容器を使った後、洗って干して、薄くついているビニール袋も洗って干して資源に出すような、ふだんは決してこんなにまめな性格ではないんですけれども、こういうふうに、しっかりと私なんかよりも、よほどちゃんと分別について詳しく、頑張っているので、何でそこまでするのか、できるのかと理由を尋ねたところ、夫は青森県弘前市出身なんですけれども、幼少期に小学校でごみの分別に関する教育がまず徹底して行われていたと。学校で楽しくやれて、自然と家でもみずから進んで、このごみは何のごみだというのを考えるのが楽しかったと言っています。
この習慣は、徹底して行われた環境学習のたまものであると私自身気がつかされました。幾ら大人に促しても、これまでの習慣を変えることはなかなか難しいんですけれども、こどもに教えることはできると思います。また、家庭においてごみの分別に関して余り習慣がないといった場合でも、親として、こどもに正しいことを指摘されると非常に効果があるのではないかと感じております。
衛生費にかかわる環境意識の向上、循環型社会への啓発、良好な住環境への推進などの取り組みにおいても、今後こどもたちに、どのようにごみの分別方法の周知を行っていくかも課題となると思いますが、現状の取り組みと見解を伺います。

◯清掃事務所長  
さんのへ委員御指摘のとおり、幼少期から身近なごみや資源の分別について学び、環境問題について考えていくということは大変重要であると認識してございます。
清掃事務所では、区内各小学校からの依頼を受けまして、4年生を対象に、ふれあい環境学習とも言っておりますが、環境学習を行っておりまして、清掃事務所で独自に制作したDVDの上映や清掃事務所職員による講義、また、スケルトンの中身が見えるごみの収集車両を持ち込んで、実際に操作するところを見学していただくなど、ごみの分別やリサイクル等について児童とともに考え、地球環境保護の大切さや、ごみの減量化の必要性などについて理解を深めていただく機会としております。
平成30年度ですと、30校85クラスで、全部で2,626人の生徒と、この環境学習を一緒に行うことができました。また、清掃事務所に併設しております環境学習情報館えこっくる江東でも、身近なごみ処理問題などから地球全体の環境問題まで、体感しながら学べる学習施設として、常設展示やさまざまなワークショップなどのイベント企画を行っておりまして、学校単位を初め、友達同士や、また、親子で一緒に学んでいただく場を提供しているところでございます。
以上です。

◯さんのへあや委員  
ありがとうございます。
学校カリキュラム等への導入に関しては、教育費にかかわってくると思いますので、そちらで別途見解を伺おうと思います。
やはりこどもたちに環境学習の機会を与えるというのは、教育の場としてもそうなんですけれども、本区の環境清掃部としてもぜひ協力し合って取り組んでいただければと思います。本区は、えこっくるですとか、ごみの処理施設とか、ごみの埋立地といった環境学習を学ぶのには最適な環境だと思っておりますので、ぜひ活用のほうをよろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。

質問数:11

出典:江東区議会会議録