2021年(令和3年)10月1日 決算審査特別委員会

◯さんのへあや委員  
 自殺総合対策メンタルヘルス事業に関して伺います。
 警視庁と厚労省が発表した令和2年における自殺者数は11年ぶりに増加に転じまして、特に女性と20代という若年層における自殺者数が増加に転じています。
 令和2年度はコロナ禍で日常生活が一変し、他人との接点が少なくなって孤独を感じたり、社会的・経済的に孤立したりする人が増えたことが自殺者増の要因の一つとなっていると見て、国は対策強化に乗り出しています。また、ウェルテル効果と呼ばれる著名人の自殺報道に影響されて自殺が増えるという事象も連続して発生してしまいました。
 そのような状況ではあったんですが、江東区が実施する自殺総合対策事業として、区職員、関係機関、区民に実施しているゲートキーパー研修、令和2年度は中止でリーフレットのみの配布となりました。令和3年度も中止の方向と伺っております。
 ちょうど令和2年度からの5か年計画として策定された江東区自殺対策計画にも「社会情勢の変化等を踏まえて必要に応じて見直しを行う」とありますが、今後見直しが行われる方針でいるのか、また、このコロナ禍においていかに自殺総合対策を再構築していくべきか、自治体としての方針、把握している課題などありましたら教えてください。

◯保健予防課長  
 自殺総合対策メンタルヘルス事業についてということでございます。
 今さんのへ委員のほうからもお話がありましたとおり、コロナの長期化に伴いまして、特に、今までは女性とか若年層の自殺者はすごい少なかったんですが、それが増加してきておるということは承知しているところでございます。
 自殺対策基本法で計画をつくるということになって、計画をつくっているわけなんですが、今回コロナでほとんど全てストップしているという状況でございます。
 今例示していただきましたけども、ゲートキーパー研修、これも令和2年度は全部中止という形になりました。令和3年度、もう半分終わっちゃったんですけども、残りの半分もし可能であれば、少なくとも1回ぐらいはできないかなと思ってはおりますが、やはりこれもコロナの状況に相当依存するのかなとは思っております。
 あと、ほかの事業につきましても、近隣区との情報交換や先進区の事例を伺う等々、コロナ禍でもできるようなことから順次再開していきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

◯さんのへあや委員  
 ありがとうございます。今お話しいただいたとおり、やはり人的リソースというところに関しては、自治体でできることというのには非常に限界があるのではないかと感じております。
 私自身、精神保健福祉士の資格取得のために、江東区内にあります精神障害を抱える方向けの医療機関ですとか地域施設にて実習を受けさせていただく機会があったんですけれども、やはり自殺を予防するという観点から自殺未遂者支援というところも踏まえて、非常に江東区内の民間の実施施設においてメンタルヘルス事業ですとか、こういったところに積極的につなげていくということ、また、先ほどおっしゃっていただいたように、近隣区との情報交換の連携というところでぜひ今後の自殺総合対策に関しては御検討いただけたらなと思います。
 ちょっと時間がないので、次の質問に移ります。
 3歳児健診について伺います。
 令和2年度における実施状況なんですが、4月から6月までの約3か月間休止となりまして、実施回数にすると前年比の31回の減、受診数は例年と比較すると千人程度の落ち込みであったとの報告を頂戴しています。一方、受診率は96%とのことで、平成30年度、令和元年度と比較しても増加傾向にあります。こうした結果の要因分析をどのようにされたか見解を伺います。また、令和2年度の未受診者である148名の児童に対する分析と、その後どのようにフォローされたのか教えてください。

◯保健予防課長  
 3歳児健診のお話でございます。御指摘ありましたように、令和2年度に関しましては4月から6月の3か月間休止ということになりまして、回数も例年に比べて減、通知の数も減、受診数も減ということになりました。
 それに伴いまして有所見者数も減ってはおるんですが、特に統計的に優位に響いてくるような大きな影響はなかったのかとは思いますけども、詳しい統計学的な分析はできていないというところでございます。
 今後も未受診者のフォローも含めまして十分注視していきたいと考えているところでございます。未受診者につきましてはできるだけきめ細かく、何で来なかったのかということを、フォローアップを密に行っていきたいと考えております。
 以上でございます。

◯さんのへあや委員  
 ありがとうございます。
 3歳児健診、就学前最後の定期健診であることを鑑みると、受診率を高めることの必要性というのを、今後取組を行わなければならないなと感じているんですが、今後受診率向上を見据えた検討事項などありましたら教えてください。

◯保健予防課長  
 受診率の向上対策ということでございますけども、接触する機会、いろいろコンタクトを取る機会で「必ず受けてくださいね」というのを御案内するということ、あるいは、今スマートニュース、スマホのアプリでございます、それにいろんな情報を配信したりしております。
 あとは、コロナ禍ということもありまして、非常に気にされている方が多いということで、できるだけ健診の場所を密にならないようにするということを配慮して、できるだけ抵抗感がなくなるようにいうところは継続していきたいと考えております。
 以上です。

◯さんのへあや委員  
 今御言葉にあったように、健診時間なるべく長居させないように分散させたりですとか、ちょっと短くするというところで対策されているということなんですけれども、やはり難しいなと、効率性を追求する必要はあるかと思うんですけれども、最後の定期健診ということで、私自身、親としてもしっかりじっくり検査してほしいなと要望される声もあるかと思います。
 感染症に対する不安から定期健診を受診しないという選択肢を選んだ保護者の方って、令和2年度よりも令和3年度のほうが多かったのではないのかなと体感しております。特に移動支援、公共交通機関を使って移動するということに対してもぜひ、バスを乗り継いで移動されたりですとか、そういったところの不安から健診を控えたという方がおられると聞いています。特に多胎児家庭も健診の際の移動支援というのを求める声も多く寄せられました。
 要望なんですけれども、令和2年度からゆりかご面接の際にタクシー券として利用できるこども商品券1万円が配布されているんですが、私も今年度頂戴したんですけれども、そういったものがタクシー券として使えますよと定期健診の際に。

◯委員長  
 時間です。終わりです。

出典:江東区議会会議録